銀行融資やビジネスローン、不動産担保ローンなど担保や保証人がつけて融資を受けた場合、後から担保や保証人が外したくなっても、なかなか外せない現状があります。その理由を解説します。
担保や保証人を後から外したいケース
- 保証人になった方が保証人になった時は気にならなかったが最近になって調べて慌てて「保証人を外してほしい」と言い出した。
- 離婚するので連帯保証人だった妻の保証を外す。
- 担保にしていた不動産を売却して資金を作りたいが抵当権があると売れない。
- 連帯保証人になったせいで他のローン審査が通らないから保証人を外してくれと言われている。
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経営者自身が法人の連帯保証人になるケースは問題ありませんが、
それ以外のケースで第三者の保証人がいるケースや、担保にしていた物件を別の用途に利用したいケースで「担保や保証人を外したい。」という状況が発生します。
この場合はどうすれば良いのでしょうか?
理解しておくべきことは、無条件で銀行や金融機関が担保や保証人を外すことはない!
「○○さんの保証人を解除してほしいのですが・・・」
「はい。わかりました。」
なんて銀行の担当者が言うわけがありません。
融資というものは
「貸し倒れリスク」と「金利による利息収入」
のバランスで成り立っています。
後から、無条件で
- 保証人の解除
- 担保の抵当権の解除
をすることは「貸し倒れリスク」だけを増やしてしまうため、銀行や金融機関にとって、何のメリットもないのです。
じゃあ、どうすれば保証人や担保を外せるのでしょうか?
担保や保証人の外し方
- 銀行や金融機関にとってのメリットを提供する
- 貸し倒れリスクが変わらない「何か」を提供する
の2つの方法を持って交渉する形になります。
例えば
- 金利を上げて構わないから、担保や保証人を外してほしい。
- 代わりの保証人を用意するから、○○さんは保証人から外してほしい。
- 融資額の半額を一括で返済するので、担保を外してほしい。
- 担保があると不動産の売却ができない。売却金は返済をするためのものなので担保を外してほしい。
- 他の担保を提供するから、○○の担保は外してほしい。
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などです。
銀行側のメリットがなければ、保証人や担保を外すことはほとんどできないのです。
どうしても、担保や保証人を外さなければならないときは
と単刀直入に銀行の担当者に相談してみるのも一つの方法です。
まとめ
基本的には担保や保証人は後から外せないものです。担保や保証人をつける側も、保証人になってしまう側も、そのことにはじめから留意しておくべきことなのです。
どうしても、担保や保証人を外さなければならないときは「銀行にメリットを与えるか?」「貸し倒れリスクが変わらない何か」を用意して交渉する必要があります。