株式会社アクセルファクターは、ファクタリングの手数料を金額帯と契約方式のマトリクスで公開している数少ない会社です。広告や比較サイトで見かける「業界最低水準0.5%〜」という表記も、この表のどのマスの数字なのかまで辿れます。
結論から言うと、0.5%は2,000万円以上を3社間で売るときの下限です。100万円未満を2社間で売るなら、同じ表の別のマスに4.5%〜12.0%と書かれています。この記事では手数料表の読み方を中心に、必要書類、審査、運営会社の身元まで、公式サイトの記載だけで確認していきます。表示の確認は2026年9月15日に行いました。
結論:自分が当たるマスを先に決める
判断の順番はこうなります。
- まず金額帯を確定する 2,000万円以上/1,000万円以上/500万円以上/100万円以上/100万円未満の5段階です
- 次に契約方式を決める 3社間なら安く、2社間なら売掛先に知られません
- そのマスの上限側で資金繰りを組む 審査状況によって上下限が変動する場合があると注記されています
- 手数料以外の費用は一切不要と明記されている 表の数字だけで手取りを計算できます
金額帯が上がるほど下限も上限も下がる構造なので、まとめて売れる請求書があるなら、小口に分けずに1回で申し込むほうが率は有利になります。もっとも、必要な額を超えて売れば支払う手数料の総額は増えます。率の有利さと必要額のバランスは、額面ではなく金額で確認してください。

公表されている条件
| 運営会社 | 株式会社アクセルファクター(ネクステージグループホールディングス株式会社のグループ企業) |
|---|---|
| 手数料 | 利用額と契約方式で決まる。最小0.5%、最大12.0%。手数料以外の費用は一切不要と明記 |
| 契約方式 | 2社間・3社間の双方 |
| 買取上限 | 最大1億円まで対応 |
| 必要書類 | 請求書などの売掛金額が確認できる書類、通帳3か月分の写し、身分証明書の3点。利用金額によっては決算書 |
| 審査 | 営業時間内かつ書類が揃っていれば最短1時間で結果。公式サイト別ページでは提出後最短30分とも記載 |
| 入金 | オンライン契約締結後、最短15分〜1時間ほどで振込 |
| 債権譲渡登記 | 必須ではない。審査結果によっては設定を求められる場合がある |
| 面談 | 必須ではない。審査状況により実施を求められる場合があり、オンラインでも可能 |
| 受付 | 0120-077-739(平日10:00〜18:30) |
手数料表を金額帯ごとに読む
公式サイトが掲示している表をそのまま起こします。
| 利用額 | 三社間契約 | 二社間契約 |
|---|---|---|
| 2,000万円以上 | 0.5%〜6.0% | 1.0%〜8.0% |
| 1,000万円以上 | 1.0%〜7.0% | 3.0%〜9.5% |
| 500万円以上 | 2.0%〜9.0% | 3.5%〜10.0% |
| 100万円以上 | 3.0%〜10.0% | 4.0%〜11.0% |
| 100万円未満 | 4.0%〜10.5% | 4.5%〜12.0% |
表を縦に見ると、同じ契約方式でも金額帯が1段下がるごとに下限が0.5〜2.0ポイント上がっています。横に見ると、同じ金額帯でも2社間のほうが下限で0.5〜2.0ポイント、上限で1.0〜2.5ポイント高くなります。
ここから読み取れるのは、売掛先に知られないことに対して、明確に価格がついているということです。3社間は売掛先へ通知して承諾を得るぶん回収が確実になるため、その差が率に出ています。取引先との関係上どうしても通知できないなら、その差額が「知られない」ことのコストになります。
金額帯ごとに手取りを計算する
表の数字は率なので、実際の金額に直します。各金額帯の代表的な額面で、下限が効いた場合と上限まで振れた場合の手取りを並べました。
| 額面 | 3社間の手取り(下限〜上限) | 2社間の手取り(下限〜上限) | 同じ額面での差 |
|---|---|---|---|
| 2,000万円 | 19,900,000円〜18,800,000円 | 19,800,000円〜18,400,000円 | 上限どうしで400,000円 |
| 1,000万円 | 9,900,000円〜9,300,000円 | 9,700,000円〜9,050,000円 | 上限どうしで250,000円 |
| 500万円 | 4,900,000円〜4,550,000円 | 4,825,000円〜4,500,000円 | 上限どうしで50,000円 |
| 100万円 | 970,000円〜900,000円 | 960,000円〜890,000円 | 上限どうしで10,000円 |
| 50万円 | 480,000円〜447,500円 | 477,500円〜440,000円 | 上限どうしで7,500円 |
金額が大きいほど、契約方式の選択が効いてきます。額面2,000万円なら2社間と3社間で上限どうしの差が40万円。これは売掛先に一本連絡を入れるかどうかで動く金額です。反対に50万円の請求書なら差は7,500円で、通知の手間や関係への影響を考えれば2社間を選ぶ判断も十分に成立します。
なお、これらは手数料だけを引いた計算です。表の数字は審査状況によって上下限が変動する場合があると注記されているため、この範囲に必ず収まると読むのは正確ではありません。
他社の見積りと比べるときも、この表の使い方は同じです。相手が「2〜9%」のように1本の幅で示している場合、その幅が自分の金額帯と契約方式に当たるものかどうかは分かりません。比べるべきは会社どうしではなく、同じ条件のマスどうしです。額面、契約方式、支払期日までの日数の3つをそろえて見積りを取れば、率の比較は初めて意味を持ちます。
上限が1億円と示されている点にも触れておきます。買取金額の下限については公式サイトに記載がありませんでした。表の最下段が「100万円未満」となっていることから少額にも対応する構えだと読めますが、いくらから受け付けるのかは書かれていないため、極端に小さい額面なら事前に確認したほうが確実です。
審査通過率93.3%は何を測った数字か
サービスページには審査通過率93.3%という表示があります。出典として、日本マーケティングリサーチ機構による調査であること、調査期間が2025年9月22日から2026年1月19日であることが注記されています。調査機関名と期間が併記されているのは、根拠を示す姿勢としては丁寧なほうです。
ただし、この数字の読み方には注意が要ります。分母が何なのか、つまり「申し込んだ全件」なのか「審査に進んだ件」なのかは書かれていません。事前の電話相談で対象外と分かった案件が分母から外れていれば、実際に自分が通る確率とは一致しません。
公式サイトには、独自の柔軟な審査により他社で断られたケースにも対応するという記載もあります。赤字決算でも利用できる、創業から間もなくても利用できる、他社利用中でも審査できる、といった回答も並んでいます。これらは「審査の対象が自社ではなく売掛債権である」というファクタリングの性質から来るもので、通過を保証するものではありません。
通過率の高さを選ぶ理由にするのはおすすめしません。高い通過率は、断られにくいという意味であると同時に、幅を持たせた手数料のどこに置かれるかで調整している可能性も含みます。表の上限側に寄せられれば、通ったこと自体は喜べても支払う額は増えます。見るべきは通るかどうかではなく、提示された条件で資金繰りが回るかどうかです。
必要書類は3点。決算書は金額次第
よくある質問では、審査に必要な書類として次の3点が挙げられています。
| 書類 | 指定されている範囲 | 準備のときの注意 |
|---|---|---|
| 売掛金額が確認できる書類 | 請求書など | 金額と支払期日が読み取れることが前提になる |
| 通帳の写し | 3か月分 | 他社が6か月分を求める例もあるなかでは短いほう。紙の通帳なら記帳を済ませておく |
| 身分証明書 | 指定の記載なし | 顔写真付きのものを用意しておくと確実 |
加えて、利用金額によっては決算書の提出を求められる場合があると書かれています。表の金額帯を見れば想像がつくとおり、大口ほど求められる可能性は高いと考えるのが自然です。書類の提出先はメールまたは公式LINEと案内されています。
債権譲渡登記は「必須ではない」
債権譲渡登記について、よくある質問は「必須ではございません。審査結果によっては設定をお願いすることもございます」と回答しています。原則なしだが、条件次第では求められるという書き方です。
登記を設定する場合は登録免許税と司法書士報酬が発生しますが、その負担者や金額の記載は公式サイトにはありませんでした。手数料以外の費用は一切不要という表記と、登記を求められた場合の費用の関係も明示されていません。登記の要否が審査結果で分かれる以上、見積り提示の段階で「登記は必要か、必要なら費用は誰が負担するか」を確認してください。
すべての取引がノンリコースと書かれている
サービスページの「3つの安心宣言」では、売掛先に倒産や債務不履行があっても利用者が責任を負わないこと、アクセルファクターの全ての取引がノンリコースであることが明記されています。手形割引では裏書人が連帯責任を負い、ABL(債権担保融資)では他の担保提供を求められる場合があるという対比も添えられています。
この点は金融庁が示している判断基準と重なります。金融庁は、売主が債権を買い戻す約束になっている取引や、売主自身の資金で支払う建て付けの取引は貸金業に該当するおそれがあるとしています。宣言の文言が契約書の条項として書かれているかどうかは、署名の前に自分で確かめるところです。
申し込みから入金までの段取り
公式サイトは3ステップで案内しています。
| 段階 | やること | 示されている所要時間 |
|---|---|---|
| 1 | 申込フォームまたは電話で申し込む。相談だけでも可とされている | 記載なし |
| 2 | 請求書・通帳3か月分・身分証明書をメールまたは公式LINEで送る | 提出後、最短30分で審査完了 |
| 3 | オンライン契約書を締結する | 締結後、最短15分〜1時間ほどで振込 |
一方でよくある質問は、審査について「営業時間内かつご提出書類が揃っていれば、最短1時間で審査結果がでます」と回答しており、サービスページの「必要書類の送付から最短2時間以内」という表記とも数字が揃っていません。どれも起点と到達点が違うため矛盾ではありませんが、予定を立てるなら長いほうの数字で見ておくほうが安全です。営業時間が平日10:00〜18:30である点も合わせて計算に入れてください。
2社間を選んだとき、入金後に残る作業
2社間は、売掛先に債権譲渡の通知をしない方式です。よくある質問も「債権譲渡通知を留保し、お取引先さまに知られずに利用することが可能」という説明をしています。留保という言い方のとおり、通知しないというより、通知を先送りにしていると理解するほうが実態に近くなります。
通知しない以上、売掛金は支払期日にこれまでどおり自社の口座へ振り込まれます。その資金は自分のものではなく、契約に沿ってファクタリング会社へ渡すべきお金です。入金日と送金日のあいだに他の支払いが挟まると、事故が起きます。入金を確認した日に送金まで済ませる、もしくは入金予定日と送金予定日を同じ日付でカレンダーに入れておく、といった運用を先に決めておいてください。
この作業は3社間には発生しません。売掛先が直接ファクタリング会社へ支払うからです。率の差だけでなく、支払い後の手間と事故の起きやすさも2社間と3社間の違いに含まれます。
ファクタリング以外に何を扱っている会社か
アクセルファクターのサービス一覧には、ファクタリングのほかに次のものが並んでいます。
- 財務コンサルティング
- 金融機関対策支援
- 税金、社会保険料の猶予支援
- 助成金・補助金紹介
- 資金調達先の選定・紹介
この並びは、同社が経営革新等支援機関の認定を受けていることと対応しています。とくに税金や社会保険料の猶予支援が独立して挙がっているのは、資金繰りが詰まった局面で相談が来る前提の構えです。滞納が始まっている状態では、売掛金を現金化するだけでは解決しないことが多いからです。
ただし、これらは別のサービスであり、ファクタリングの手数料に含まれるものではありません。相談の窓口が同じだからといって、費用がかからないと読まないでください。何がファクタリングの手数料の範囲で、何が別料金なのかは、提案を受けた時点で線を引いておく必要があります。
運営会社と、あとから照合できる6つの番号
ファクタリング業に登録制度がないぶん、他の制度で付番された番号がどれだけ開示されているかは実務的な手がかりになります。アクセルファクターの会社概要には6種類の番号が並んでいます。
| 会社名 | 株式会社アクセルファクター |
|---|---|
| 代表取締役 | 本成 善大 |
| 設立 | 平成30年(2018年)10月 |
| 資本金 | 2億7,052万円(グループ総資本金) |
| 従業員数 | 303名(グループ全体、派遣・パート除く。2026年4月現在) |
| グループ企業 | ネクステージグループホールディングス株式会社 |
| 主要取引銀行 | みずほ銀行、三井住友銀行 |
| 東京本社 | 〒171-0033 東京都豊島区高田3丁目32番1号 大東ビル3階(仙台・名古屋・大阪にも営業所) |
経営革新等支援機関の認定は2023年4月28日付で、認定番号は第79号、認定支援機関IDは107913012312と記載されています。中小企業庁の認定経営革新等支援機関検索システムで照会できる番号です。適格請求書発行事業者の登録番号も公開されているので、国税庁の公表サイトで法人名と所在地を突き合わせられます。
ひとつ気になる箇所があります。プライバシーマークの有効期間が2024年6月4日から2026年6月3日と表示されており、確認日の時点では表示上の期間が過ぎています。更新後の期間がページに反映されていないだけという可能性もありますが、公表内容としてはそのままになっています。個人情報の取り扱いを判断材料にするなら、プライバシーマーク制度の公式サイトで現在の登録状況を直接確かめてください。

実績の数字は、何を1と数えているか
サービスページには取引実績の推移も掲示されています。2018年は買取債権額0.4億円・利用者数27件、2025年は単年度で買取債権額121億円・利用者数4,300件、累計の買取債権額は345億円、累計の利用者数は12,000件を突破したとされています。
ここで注意したいのは、同じページに「累計取引件数は20,000件を突破」という別の表示もあることです。累計利用者数12,000件と累計取引件数20,000件は数え方が違います。1社が平均して1.7回ほど使っている計算になりますが、これはリピートを前提にした使い方が実際に起きているという意味でもあります。
公式サイト自身も、反復継続して利用すると財務状況を悪化させる恐れがあると書いています。中長期的な財務改善をプランニングしている旨も添えられていますが、手数料は使うたびに発生する費用です。年に何回使うつもりかを決めずに始めないでください。
公式サイトが「なりすまし」に注意を出している
トップページの目立つ位置に、アクセルファクターを装った融資の勧誘が確認されていること、同社では融資の取り扱いがないことを知らせる注意書きが掲示されています。
ファクタリング会社の名前を騙る手口は、そのまま高金利の貸付けや前払い型の詐欺につながります。見分け方はそれほど難しくありません。この会社は融資をしていないと自分で言っているのだから、融資の話を持ちかけてくる連絡はその時点で別物です。電話番号やメールアドレスは会社概要に載っているものと突き合わせ、心当たりのない連絡は公式の代表番号にかけ直して確認してください。
買い取ってもらえないケース
よくある質問には、買取ができない場合についての回答もあります。入金が遅れている請求書は、遅れている理由によっては買取不可で、とくに売掛先の資金的な理由で入金が遅れている場合は買取不可と明記されています。
これは当然といえば当然で、回収の見込みが立たない債権を買う取引ではないからです。逆に言えば、期日を過ぎてから慌てて相談しても手遅れになりやすいということです。売掛先の支払いが怪しいと感じた時点では、まだ期日前であることが多いはずです。動くならその段階です。
向いている場面と、外れる場面
| 状況 | 噛み合うか | 理由 |
|---|---|---|
| 1,000万円以上の請求書を売りたい | 噛み合う | 金額帯が上がるほど下限も上限も下がる表になっている |
| 売掛先に通知して構わない | 噛み合う | 3社間を選べば同じ金額帯でも率が下がる |
| 赤字決算・創業間もない | 相談できる | いずれも利用可能と回答されている |
| 他社から乗り換えたい | 相談できる | 乗り換え・買取の一本化の提案があると書かれている |
| 週末に申し込んで月曜の朝に入金したい | 外れる | 受付は平日10:00〜18:30。審査も営業時間内が前提 |
| すでに期日を過ぎた売掛金 | 外れる可能性が高い | 売掛先の資金的理由による遅延は買取不可と明記 |
| 1億円を超える債権を売りたい | 外れる | 最大1億円までと表示されている |
よくある質問
取引先に知られずに使えますか。 2社間を選べば債権譲渡通知を留保するため知られずに利用できる、と回答されています。ただし前述のとおり、同じ金額帯でも率は3社間より高くなります。
面談は必要ですか。 必須ではないとされています。審査状況によって面談を求められる場合がありますが、オンラインでの実施も可能と書かれています。
他社を利用している最中でも申し込めますか。 可能とされています。状況に応じて乗り換えや買取の一本化を提案する、という回答です。複数社に同じ債権を二重に売ることはできないので、どの債権がどこに譲渡済みかは自分で把握しておく必要があります。
赤字でも使えますか。 使えると回答されています。融資ではなく売掛金の売買だから、というのが公式サイトの説明です。
出典と、確認できなかったこと
この記事の条件は、株式会社アクセルファクターの公式サイト(ファクタリング(売掛金早期現金化)、会社概要、よくある質問、トップページ)を2026年9月15日に表示して確認した内容によります。ノンリコースと貸金業該当性の関係については、金融庁が公開している注意喚起の記載を参照しました。経営革新等支援機関の認定制度の説明は中小企業庁のページによります。
買取金額の下限、債権譲渡登記を設定する場合の費用と負担者、審査通過率93.3%の分母、決算書の提出を求められる金額の目安については、公式ページから読み取れませんでした。プライバシーマークの有効期間は表示上すでに経過していますが、更新の有無までは公式サイトでは確認できていません。これらは公表されていないという意味であり、条件が存在しないということではありません。
本記事は特定の事業者の利用を勧めるものではなく、税務・法務・会計上の判断を示すものでもありません。契約条項の妥当性や自社の資金繰りへの影響について迷う場合は、弁護士、税理士、公認会計士、中小企業診断士、認定経営革新等支援機関などへ相談してください。
- アクセルファクター「ファクタリング(売掛金早期現金化)」
- 株式会社アクセルファクター「会社概要」
- アクセルファクター「よくあるご質問」
- 中小企業庁「経営革新等支援機関」
- 金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」




