エンジェル投資家におすすめのマッチングサイト

エンジェル投資家になるための大きなハードルの一つが、投資対象となる起業家と出会うことです。

エンジェル投資家が起業家と出会う方法はいくつかあります。

  • 人から起業家を紹介してもらう
  • 起業家の登壇するイベントに参加して面識を得る
  • ホームページやSNS等で起業家を探してコンタクトしてみる

このような方法は手間と時間がかかります。

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簡単に起業家を探す方法、それがエンジェル投資家のマッチングサイトを利用することです。

エンジェル投資家のマッチングサイトとは

エンジェル投資家のマッチングサイトとは

エンジェル投資家のマッチングサイトとは

WEBのサービスとして提供されている、エンジェル投資家と起業家(もしくはベンチャー企業)を結びつけるサービスです。

マッチングサイトの利用方法

エンジェル投資家のマッチングサイトでは、エンジェル投資家と起業家がそれぞれ自分のプロフィールを作成し、相手に求める条件を開示します。この開示により、エンジェル投資家、起業家が双方向で相手を探しだし、アプローチすることができるようになります。

エンジェル投資家は、起業家が、どのような事業領域で会社を成長させていきたいのか、いくらくらいの資金調達を目標としているのか、などを開示しているので、その中から自分の求める起業家を検索することができます。

逆にエンジェル投資家側が、どのような事業領域に投資したいのか、1社当たりいくらくらいを投資したいのかを開示することで、条件に合う起業家からアプローチを受けることができます。

マッチングサイトを利用するメリット

マッチングサイトを利用する最大のメリットは、エンジェル投資家が投資したい起業家に、効率的に出会うことができる点にあります。

個々の投資家にアプローチすることに比べ、自分の求めていない投資家に時間を費やすことを避けることができるからです。

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またマッチングサイトには、自分で企業家を探した場合、あるいは人づてに起業家の紹介を受けた場合には生じないような出会いのチャンスがあります。

マッチングサイトの種類

マッチングサイトに登録している投資家、起業家はそのマッチングサイトごとに特徴があります。その結果、どのマッチングサイトを利用するかによって、出会える相手が変わってきます。

それぞれのマッチングサイトの利用者の特徴は、マッチングにサイトの運営者がどの程度、サイトでの出会いに関与するかによって生じています。

  1. サイトの運営者がエンジェル投資家、起業家の双方にまったく関与しないサイト
  2. サイトの運営者が最低限、開示すべき事項を定めているサイト
  3. サイトの運営者が起業家の選別、投資条件の交渉をしているサイト
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また、最近では、従来のマッチングサイトとは異なる株式型クラウドファンディングのサイトも登場しています。

従来型のエンジェル投資家のマッチングサイト

Founder(ファウンダー)

Founder(ファウンダー)

出典:Founder

Founderはファウンダー(株)が運用する「日本最大級の経営者&投資家マッチングサイト」を謳うマッチングサイトです。

このサイトの特徴は、投資家、資金調達を求める経営者ともに費用をかけずにサイトが利用できる点にあります。

サイトの運営者は、開示すべき事柄の概要を定めていますが、実際に何を記載するかは利用者に委ねられており、自由に考え記載できます。

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Founderは起業前の(事業アイディアの段階での)調達に関する募集が多く掲載されています。

グッドエンジェル

グッドエンジェル

出典:グッドエンジェル

グッドエンジェルは(有)グッドヒルの運営する「投資家と起業家のマッチングサイト」です。2011年のサービス開始から10年以上に渡ってサイトを運営してきている実績があります。

起業家の投稿(投資家へのアピール)は無料で行えますが、投資家からの反応(メッセージの受領)に対して、返信するためには有料会員になる必要があります。

一方で投資家は費用をかけることなく起業家を探すことができます。

グッドエンジェルの特徴として、投資家のランキングが発表されていることがあります。起業家が投資家を判断する手掛かりが乏しい中、投資家が自分に注目を集める(アプローチを受けやすくする)効果が期待できます。

グッドエンジェルは投資家としてエンジェル投資家だけではなくベンチャーキャピタル(VC)が参加している点に特徴があります。

サイトの運営者は開示する事柄の概要を定めていますが、フリーハンドでアピールしたい点を記載できるようになっています。

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グッドエンジェルは個人が起業するにあたっての資金調達に関する募集が多く掲載されています。

Uproom

Uproom

出典:Uproom

UProomは「エンジェル・投資家を探そう」をキャッチフレーズにしたエンジェル投資家と起業家のマッチングフォームです。

姉妹サイトに提携先(ビジネスパートナー)の検索サイトや、取引先の検索サイトがあり、資金調達だけではなく起業家にとって会社を成長させるための出会いを促進しています。

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UProomはサイトの解説から15年以上にわたって運営されてきています。また、サイトだけではなくメールマガジンでの情報発信にも力を入れて取り組んでいることもUproomの特徴です。

エンジェル投資総研

エンジェル投資総研

出典:エンジェル投資総研

エンジェル投資総研は「日本一安いエンジェル投資プラットフォーム」を謳うエンジェル投資家と起業家のマッチングサイトです。

会費は1万円ですが、一度会費を支払うと100年間会員資格が継続するため、年額は100円になります。また実際に起業家と投資家がマッチングした際の成約手数料がかかりません。

2007年からサービスを行っており、長い運営実績があります。

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エンジェル投資総研は投資家の検索はだれでも行えますが、投資家にコンタクトするためには登録が必要になります。一方で、起業家を検索するためには登録が必要になります。

起業家を広く開示していないことから、起業家のニーズにより向き合ったサービスであると言えます。

ANGEL PORT

ANGEL PORT

出典:Angel Port

Angel Portはユニコーンを目指す投資家と起業家をつなぐマッチングフォームです。

ユニコーンは人間がめったに目にすることができないと言われる伝説上の一角獣です。ベンチャー企業に対してユニコーンという場合、時価総額が1千億円以上の会社を指します。

時価総額が1千億円を超えると上場企業の中でもかなり大きな会社となります。

Angel Portはそのようなベンチャー企業になることを目指す起業家(つまり、飲食店などの個人商店の開業ではなく)、高い成長を目指すスタートアップが集まっています。

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Angel Portはエンジェル投資家が実名で登録している点にも特徴があります。本田圭佑氏をはじめ多くの著名なエンジェル投資家が参加しています。

StartupList

StartupList

出典:startup List

StartupLsitは国内最大の起業家・投資家の情報検索サービスです。

スタートアップリストは起業家と投資家がより適切に出会えることを目的としており、特に起業家の情報開示を積極的に進めていることが特徴です。

起業家の登録は無料で行えますが、月5,000円の会費を支払うことで投資家を検索し、連絡を取ることができるようになります。

またスタートアップリストはベンチャーキャピタル(VC)が参加している点にも特徴があります。

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起業家は一度、情報を登録することで、エンジェル投資家のみならずベンチャーキャピタル(VC)からの資金調達のチャンスも合わせて広げることができます。

エンジェル投資家が利用可能なクラウドファンディング

エンジェル投資家が利用可能なクラウドファンディング

従来型のマッチングサイトには資金調達を希望するベンチャー企業の側から見て、二つの問題があります。

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一つは、マッチングサイトで出会ったエンジェル投資家から資金調達を受けてよいのか、不安が残ることです。

ベンチャー企業の資金調達に当たっては、誰から調達するか、が重要です。投資家は単なるお金の出し手ではなく、口も出します(経営に関与します)。よい投資家は経営を支援してくれますが、わるい投資家は経営の足を引っ張ります。

エンジェル投資家のマッチングサイトはエンジェル投資家と起業家を1対1でつなぐサービスです。そのため、マッチングサイトで出会ったエンジェル投資家が良い投資家なのか、ベンチャー企業側で判断しなくてはなりません

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そしてもう一つは、資金調達の規模が大きくなるにつれて一人のエンジェル投資家からの調達では必要額が満たされない可能性が高くなることです。
ベンチャー企業は必要な資金調達ができないのであればマッチングサイトを利用する意味がありません。

これは、エンジェル投資家にとっても問題があります。自分の投資可能な資金を超えるような多額の資金を必要とする会社には投資できないからです。

クラウドファンディングは、ベンチャー企業、エンジェル投資家の双方をこれらの問題から解放する仕組みです。

クラウドファンディングとは

クラウドファンディングという仕組みは、群衆を意味するクラウドと、資金調達を意味するファンディングを組み合わせた造語です。

クラウドファンディングを利用することにより、必要な金額の調達を、多数の個人から行うことができます。

クラウドファンディングの仕組み

クラウドファンディングは資金を調達したい利用者が、クラウドファンディングの運営会社にプロジェクト単位で申込み、承認されることから始まります。

運営会社により承認される際、条件設定がなされます。具体的には、以下のことを決めておきます。

  • いくら集めるのか
  • 集めたお金で何をするのか(つまり対象となるプロジェクトとは何か)
  • 目標とする金額が集まらなかった場合、または目標とする金額以上が集まってしまった場合にどうするのか
  • プロジェクトに資金提供した人は何を受け取れるのか

運営会社に承認されたプロジェクトは公開され、資金提供者を募ります。

資金提供者はいきなりお金を出すのではなく、まずはプロジェクトに応募します。

資金提供者が多く、プロジェクトを遂行する資金が集まると、お金を受け取ることができ、その一部が運営会社に手数料として支払われます。一方で、必要な資金が集まらない場合にはプロジェクト自体が中止されることになります。

クラウドファンディングの歴史と種類

クラウドファンディングは当初、寄付型購入型からスタートしました。

寄付型とは、プロジェクトを応援するためにお金を渡すことを言います。寄付とは言いつつも、ふるさと納税と同様、実際には何らかの返礼がなされることも多いです。

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具体的な事例としては医師不在の離島に、緊急時の医師派遣を目的としたヘリコプター(いわゆるドクターヘリ)を飛ばす資金を集めるプロジェクトなどがあります(返礼は例えば地域の特産品などになります)。

購入型とは、寄付型の返礼を仕組化したものです。プロジェクトを事業者が行い、その商品が対価となります。通常の商品の購入と異なるのは、まだ存在しない商品を販売し、販売した資金で商品を開発、それを購入者に届けることも可能という点にあります。

クラウドファンディングはその後、法改正を経ることにより、金融商品の組成もできるようになってきました。

はじめに解禁されたのは貸付です。金融機関からの借入に代わって、多数の個人から借り入れを行えるようになりました。これは社債に近い仕組みであるとも言えます。

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そして、近年、株式型のクラウドファンディングが解禁されています。

株式型のクラウドファンディングとは

株式型のクラウドファンディングは、多数の個人が資金を持ち寄って出資する仕組みです。出資とは主に株式を意味します。

投資する個人の側からすると、上場株式はクラウドファンディングの仕組みを使うことなく、購入することができます(上場株式は個人投資家が購入しやすい金額まで細分化されています)。

そのため、株式型のクラウドファンディングは未上場企業への投資への利用が想定されます。

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株式型のクラウドファンディングはエンジェル投資のための制度、ということです。

クラウドファンディングの仕組み自体は、寄付型や購入型と同様です。一点、異なるのは、株式投資型のクラウドファンディングを行うためには運営会社が金融庁へ特殊な登録を行う必要があることです。

エンジェル投資においてクラウドファンディングのメリットとは

エンジェル投資にクラウドファンディングを用いることは、エンジェル投資家、投資を受ける起業家、それぞれにメリットがあります。

エンジェル投資家のメリットは、少額での投資が可能になることです。一人一人の出資額が少なくても、多数のエンジェル投資家が資金を持ち寄ることで企業が必要な金額の投資を行うことができます。

また、投資に当たって投資先の信用を自分だけではなく、運用会社も確認していること、また条件交渉をする必要がないこともメリットです。

特に投資先企業との条件交渉は、運営会社が行ったうえで募集がなされるため、投資家はその条件だけを検討し、不足している情報を要求するのみで投資できることになります。
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一方で投資家のメリットはそれぞれ、起業家のメリットとなります。

起業家からすると、エンジェル投資家の投資可能額には限度があるところ、クラウドファンディングを用いることで、この上限を、投資家が分担して負担することからより多額の資金を調達できる可能性があります。

また、エンジェル投資家から資金調達する場合に個々の投資家と交渉することは起業家にとっても手間です。これがクラウドファンディングの仕組みを利用することにより、運営会社だけとの交渉で済みます。

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なお、株式型クラウドファンディングに投資した場合でもエンジェル税制のメリットを享受することが可能です。

株式型クラウドファンディングの運営会社

株式型クラウドファンディングの運営会社は、日本証券業取引協会のホームページから確認することができます。

株式型クラウドファンディングの運営会社

出典:日本証券業協会

2021年5月末現在、以下の運営者が株式投資型のクラウドファンディングを取り扱っています(以下は、運営会社、日本証券業取引業協会への加入日、運営するサービス名です)。

  • イークラウド株式会社(2020年4月24日)イークラウド
  • SBIエクイティクラウド株式会社(2019年8月15日)GEMESEE Equity
  • 株式会社Angel Funding(2018年10月15日)※サービス準備中
  • 株式会社CAMPFIRE Startups(2017年9月1日)Campfire Angels
  • 株式会社日本クラウドキャピタル(2016年11月1日)Fundinno
  • 株式会社ユニコーン(2019年2月1日)Unicorn

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