OLTAクラウドファクタリングの条件|手数料2〜9%と、入金日まで6営業日という線引き

OLTAクラウドファクタリングと書いたアイキャッチ。手数料2〜9%、見積り24時間、入金日まで6営業日を並べた青い立体パネルを配置している

OLTAクラウドファクタリングは、OLTA株式会社が提供している、オンラインで完結する2者間ファクタリングです。公式サイトに掲げられている手数料は2〜9%で、諸経費などすべて込み。対面の審査がなく、書類のアップロードから見積り、契約、振込までがすべてオンラインで進みます。

ファクタリング会社の多くが「上限18%」「要相談」と幅で示すなかで、上限を9%と明記しているのは珍しい部類です。そのかわり、申込時に求められる書類は少なくありません。決算書一式と、保有するすべての金融機関口座の直近4か月分の入出金明細が入口に置かれています。

以下では、料金・必要書類・所要時間の3点に絞って公表内容を追い、どの場面で噛み合い、どこで外れるのかを見ていきます。表示の確認は2026年9月15日に行いました。

OLTAの申込に必要な決算書・入出金明細・請求書の3種類の書類を並べて条件を整理した図

結論:手数料の上限が示されている代わりに、書類の準備が要る

このサービスの性格は、次の4点でつかめます。

  • 費用は手数料2〜9%のみ 諸経費などすべて込みと明記されています
  • オンライン完結で面談不要 対面による審査がなく、全国どこからでも申し込めます
  • 必要書類が揃ってから24時間以内に見積り 1営業日以内に結果が回答されます
  • 入金日まで6営業日以上ある請求書が対象 期日が目前の請求書は売却できません

言い換えると、今日中に現金が要るという状況ではなく、数日先の支払いに備えて動ける状況に向いた設計です。書類が揃っていれば審査は速く進みますが、口座4か月分の明細を集める作業は当日には終わりません。

公表されている条件

運営会社 OLTA株式会社(2017年4月14日設立)
サービス名 OLTAクラウドファクタリング
契約の形 2者間ファクタリング(取引先に知られることなく手続きが完了する)
手数料 2〜9%。諸経費などすべて込み
買取金額 上限も下限も設定なし。請求書の全額でも一部でも買取可能
対象 法人、個人事業主
見積りまでの時間 必要書類がすべて不備なく揃ってから24時間(1営業日)以内
入金 契約後、即日ないし翌営業日に振込(時間帯によっては翌営業日)
請求書の条件 請求金額・入金日が確定済みで、入金日まで6営業日以上あること
担保・保証人 不要
信用情報 借入ではないため審査で参照せず、信用情報への記録もないと説明されている
登録費用 無料。月額利用料は発生しない
受付 03-6387-3024(10:00〜18:00、土日祝を除く)

買取金額に上限も下限もないという記載は、少額の請求書1枚からでも相談できることを意味します。ファクタリング会社によっては「50万円以上」「100万円以上」という下限を置くところがあるため、小口の資金繰りでは選択肢が絞られやすい部分です。

手数料2〜9%をどう読むか

公式サイトは、費用を「手数料2〜9%のみ」とし、その理由を「AI審査やオンライン完結で、圧倒的に安い手数料を実現」と説明しています。諸経費などすべて込みという但し書きが付いているため、別枠の事務手数料や出張費が乗る想定はされていません。

ただし、この幅のどこに着地するかは審査次第です。2%に近づくのか9%に近づくのかは、売掛先の信用や請求書の内容で決まります。見積りを受け取るまで実額は分からないという点は、他社と変わりません。

請求書の額面 手数料2%のとき 手数料5%のとき 手数料9%のとき
50万円 1万円(受取49万円) 2.5万円(受取47.5万円) 4.5万円(受取45.5万円)
100万円 2万円(受取98万円) 5万円(受取95万円) 9万円(受取91万円)
300万円 6万円(受取294万円) 15万円(受取285万円) 27万円(受取273万円)
500万円 10万円(受取490万円) 25万円(受取475万円) 45万円(受取455万円)

表は公表されている率から機械的に計算した金額です。実際の買取金額は審査で決まります。見積り後にキャンセルできると案内されているため、金額を見てから判断できるのは利用者側の利点です。

必要書類は3種類。口座は「すべて」と書かれている

申込に必要な書類は3種類です。昨年度の決算書一式、入出金明細、売却予定の請求書。対応形式はPDF・Excel・PNG・JPEGなどとされています。

決算書は、法人なら貸借対照表・損益計算書・勘定科目明細、個人事業主なら確定申告書の第一表です。入出金明細は保有するすべての金融機関口座の直近4か月分。ここは他社より重い条件で、口座を複数持っている事業者ほど準備に時間がかかります。

請求書には2つの条件が付きます。請求金額と入金日が確定していること、そして入金日まで6営業日以上あることです。登録時には代表者の本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)も必要になります。

「入金日まで6営業日以上」は、資金繰りの計画に直結する条件です。支払期日まで3日という請求書は対象になりません。資金が足りないと分かった時点で、まず残り営業日を数えてください。間に合わないなら、即日対応をうたう別の会社を当たるか、融資枠の一時利用を考えることになります。

審査は書類が揃ってから始まる

公式サイトの説明で重要なのが、「必要書類が全て不備なく揃ってから審査を開始し、24時間(1営業日)以内にお見積り結果をご回答」という書き方です。24時間という数字は申込からではなく、書類が完全に揃ってからの時間です。

不備があれば、そのやり取りの分だけ後ろへずれます。決算書の一部が欠けている、口座の1つが漏れている、請求書の入金日が読み取れない。こうした差し戻しが1往復入るだけで、1日から2日は動きます。準備の完成度がそのまま速さになる設計です。

段階 内容 公表されている時間
1 お申込み 必要書類をオンラインでアップロード 記載なし
2 ご登録 顧客情報の登録。代表者の本人確認書類を提出。登録は無料で月額利用料もなし 記載なし
3 審査・見積り OLTA独自のAI審査で買取可否を審査 書類が不備なく揃ってから24時間(1営業日)以内
4 振込 契約手続き完了後、申込時に選択した口座へ振込 即日。時間帯によっては翌営業日

「安心安全宣言」に書かれている条件

OLTAは「安心安全宣言」というページを設け、取り組みを列挙しています。宣伝文ではあるものの、条件に直結する記述が複数含まれているため、契約前の確認項目として使えます。

OLTAの安心安全宣言のうち費用と回収に関する8項目を2つの枠に整理した図

費用については「契約内容に明示する手数料以外には費用はかかりません」、対象については「給与債権の買取は行いません」と明記されています。回収については「売掛先の支払不能リスクは、当社が負います」「お客様に代位弁済を求めることはありません」と書かれています。

この2つは、金融庁が偽装ファクタリングの判断材料として挙げている点と表裏の関係にあります。金融庁は、譲渡した債権の回収が売主に委託されていて、集金できなかった場合に「売主が債権を買い戻すこととされている」「売主自身の資金により支払をしなければならないこととされている」ような取引は貸金業に該当するおそれがあるとしています。宣言の文言が契約書に反映されているかは、署名前に自分で確かめてください。

会社の基礎情報

OLTAクラウドファクタリングの公式サイトの画面。手数料2〜9%、オンライン完結、最短即日振込が表示されている

会社名 OLTA株式会社
設立 2017年4月14日
代表者 代表取締役社長兼CEO 澤岻優紀
資本金(資本準備金含む) 70億5,305万円(2026年8月末時点)
事業内容 クラウドファクタリング事業、与信モデルの企画・開発・提供、クラウド請求書プラットフォーム「INVOY」の運営
所在地 〒107-6004 東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル4F
取引金融機関 りそな銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、商工組合中央金庫、ドコモSMTBネット銀行、GMOあおぞらネット銀行
顧問弁護士 鈴木由里弁護士(渥美坂井法律事務所・外国法共同事業)
業界団体 一般社団法人オンライン型ファクタリング協会(OFA)の認定事業者。OFAのガイドラインを遵守して運営していると公表

この業態には、貸金業のように登録番号で相手を照会できる仕組みが用意されていません。判断に使えるのは、公表された会社概要と業界団体の認定だけです。取引金融機関にメガバンク3行と商工組合中央金庫が並んでいること、資本金が70億円規模であることは、実在と規模を判断する手がかりになります。

銀行・信用金庫との共同提供が増えている

OLTAの特徴のひとつが、金融機関との共同提供です。公式サイトのお知らせには、横浜銀行、南都銀行、東栄信用金庫との共同提供開始が並んでいます。2026年8月14日には、りそなホールディングスとの資本業務提携の締結も公表されています。

取引のある銀行や信用金庫がOLTAと組んでいる場合、その金融機関の名前が付いたクラウドファクタリングとして案内されることがあります。同じ仕組みでも入口が違うため、メインバンクの商品案内を先に確認しておくと、条件の比較がしやすくなります。

他社と並べたときの位置

比べるところ OLTAクラウドファクタリング 対面型のファクタリング会社(一般的な傾向)
手数料の示し方 2〜9%。諸経費込みで上限を明示 幅で示すか、要相談とする会社が多い
面談 不要。オンライン完結 訪問または来店を求める会社がある
必要書類 決算書一式、全口座の入出金明細4か月分、請求書 入出金明細2か月分と請求書という会社もある
見積りまで 書類が揃ってから24時間以内 最短30分から即日という会社がある
請求書の条件 入金日まで6営業日以上 期日が近い債権でも相談できる会社がある
買取金額 上限・下限なし 下限を置く会社がある
契約の形 2者間のみ 2者間と3者間の両方を扱う会社が多い

整理すると、OLTAは「準備できる事業者が、費用を抑えて静かに資金化する」ための設計です。書類が揃わない、期日が目前、対面で相談したい、という状況では噛み合いません。逆に、決算書も口座明細もすぐ出せて、数日の余裕がある状態なら、手数料の上限が示されている分だけ見通しが立ちます。

決算書と全口座の明細を求める理由

ファクタリングの審査で中心になるのは、申込者ではなく売掛先の信用です。それなのにOLTAは、申込者の決算書一式と、保有するすべての金融機関口座の直近4か月分の入出金明細を求めます。対面の面談がない分を、書類で埋める設計になっているためです。

入出金明細を「すべての口座」「4か月分」と指定しているのは、売掛先からの入金が実際に繰り返されているかを追うためです。同じ取引先から毎月決まった時期に入金があれば、今回の請求書も期日に入る蓋然性が高いと判断できます。逆に、1つの口座だけを見せて他を隠せば、その判断ができません。

決算書も同じ役割です。売上の規模、取引先の構成、債務の状況が分かれば、請求書の額面がその事業にとって自然かどうかを測れます。対面で聞けば5分で済む確認を、書類で機械的に行っていると考えると、必要書類の重さに説明がつきます。

裏を返せば、決算書が1期分しかない創業直後の事業者や、複数の口座を使い分けていて明細を揃えるのに時間がかかる事業者は、この入口で時間を取られます。オンラインで完結することと、手続きが軽いことは別だという点は、申し込む前に織り込んでおいてください。

請求書プラットフォーム「INVOY」との関係

OLTA株式会社の事業内容には、クラウドファクタリング事業のほかに、クラウド請求書プラットフォーム「INVOY」の運営が挙げられています。請求書の発行・管理を行うサービスで、ファクタリングとは別の製品です。

この2つを同じ会社が持っている意味は、与信の材料にあります。会社概要に書かれているミッションは「あらゆる情報を信用に変えあたらしい価値を創出する」で、事業内容にも「与信モデルの企画・開発・提供」が並びます。請求書の発行データそのものが、審査の材料になりうるという構図です。

利用者の側から見ると、請求書の管理をどこで行っているかが、将来的に資金化のしやすさに影響する可能性があります。いま使っている請求書の仕組みを変える必要はありませんが、資金繰りと請求業務を切り離さずに考える会社がある、という点は押さえておく価値があります。

2者間しか扱わないことの意味

OLTAが扱うのは2者間ファクタリングだけです。売掛先の承諾を取る3者間の取扱いは案内されていません。取引先に知られずに資金化できるという利点の裏返しで、3者間なら下がったはずの手数料を選べないということでもあります。

対面型の会社は2者間と3者間の両方を扱い、3者間のほうが手数料を低く設定するのが一般的です。売掛先に事情を説明できる関係があり、手数料を最優先するなら、3者間を扱う会社と比べる価値があります。逆に、取引先との関係を動かしたくない、説明する時間がない、という場合は、選択肢がそもそも2者間に限られます。

もっとも、公表されている上限9%という水準は、対面型の2者間の相場と比べれば低めに置かれています。2者間同士で比べるなら、上限が明示されている分だけ見積りの振れ幅を読みやすいのがこのサービスの位置づけです。

入金日から逆算して動く

最後に、実務の組み立て方を整理します。起点になるのは支払いの期日ではなく、売る請求書の入金日です。入金日まで6営業日以上という条件があるため、ここから使えるかどうかが決まります。

書類が揃ってから24時間以内に見積り、契約手続き完了後に即日ないし翌営業日の振込。ここまでが公表されている流れです。書類の準備に2日、審査と見積りに1日、契約と振込に1日と見積もれば、動き出してから入金まで4営業日程度が現実的な目安になります。祝日が挟まればその分は伸びます。

支払いの期日が1週間以内に迫っているなら、この経路では間に合わない可能性があります。その場合は、即日対応をうたう対面型の会社を並行して当たるか、当座貸越や融資枠の一時利用を先に確認してください。ファクタリングは選択肢のひとつであって、唯一の手段ではありません。

申し込む前に決めておく3つのこと

決めること なぜ先に決めるのか
いくら必要で、いつまでに必要か 入金日まで6営業日以上という条件があるため、残り営業日で使えるかどうかが決まる。金額は請求書の範囲で自由に設定できるので、必要額だけを売れば手数料も抑えられる
どの請求書を売るか 請求金額と入金日が確定しているものだけが対象。複数ある場合は、売掛先の信用が確かで期日までの日数が長いものから検討する
書類をどこまで揃えられるか 決算書一式と全口座の明細4か月分が揃わないと審査が始まらない。ネットバンクの明細はダウンロード期間の制限があることもあるので、先に確認しておく

2つ目が効きます。ファクタリングは請求書の全額を売る必要がありません。300万円の請求書のうち100万円分だけを資金化すれば、手数料の実額はその分だけで済みます。不足額を正確に出しておくことが、そのままコストの削減になる設計です。

逆に、必要額が曖昧なまま「とりあえず全部」を売ると、支払う手数料は必要以上に大きくなります。資金繰り表で不足の山を先に把握してから申し込むと、売る金額の判断がぶれません。

向いている事業者と、向いていない事業者

判断 当てはまる状況
向いている 決算書と全口座の明細をすぐ出せる。入金日まで1週間以上ある請求書がある。取引先に知られたくない。面談の時間が取れない。少額の請求書1枚を資金化したい
条件次第 複数の口座を持っていて明細を集めるのに時間がかかる。設立から日が浅く決算書が1期分しかない。メインバンクがOLTAと共同提供している(そちらの入口も比べる)
向いていない 今日中に現金が必要。支払期日まで数日しかない請求書しかない。給与債権を資金化したい(買取対象外)。担当者と対面で詰めたい

手数料の水準だけで選ばないでください。ファクタリングの手数料は期間に対する率ではないため、年率に直すと融資よりはるかに高くなります。支払期日まで30日の請求書を手数料5%で売れば、単純計算で年率60%前後の水準です。時間に余裕があるなら、まず融資を当たるのが原則です。

よくある質問

手数料はいくらですか
公式サイトには2〜9%、諸経費などすべて込みと記載されています。幅のどこになるかは審査で決まるため、見積りを取るまで確定しません。

取引先に知られますか
2者間ファクタリングで、取引先に知られることなくすべての手続きがオンラインで完了すると説明されています。

信用情報に記録されますか
借入ではないため審査で信用情報は参照せず、信用情報への記録もないと説明されています。

いくらから使えますか
買取金額に上限も下限も設定していないとされています。請求書の全額でも一部でも買取が可能で、金額は請求書の範囲で設定できます。

見積りを見てから断れますか
見積り後にキャンセル可能と案内されています。

入金までどれくらいですか
必要書類が不備なく揃ってから24時間以内に見積り、契約手続き完了後に即日ないし翌営業日の振込とされています。時間帯によっては翌営業日になります。

キャンセルできる段階と、できなくなる段階

公式サイトは「お見積り後、キャンセル可能です。お気軽にお申込みください」と案内しています。つまり、金額を見てから断れます。申し込んだ時点で契約が成立するわけではないため、条件を確かめる目的だけで見積りを取ることもできます。

一方、契約手続きが完了すると債権の譲渡が成立し、買取金額が振り込まれます。そこから先は売買が終わった状態なので、気が変わったという理由で戻すことはできません。判断の分かれ目は契約手続きの完了です。

複数社を比べたい場合は、この性質を使えます。同じ請求書でOLTAと他社の見積りを取り、手数料の実額と入金日を並べてから契約する。登録は無料で月額利用料も発生しないと明記されているため、見積りを取るだけならコストはかかりません。

この記事の調査方法

数値と条件は、2026年9月15日にOLTA株式会社の公式サイト(OLTAクラウドファクタリングのトップページ、安心安全宣言、コーポレートサイトの会社概要・お知らせ)で表示を確認した内容から取りました。偽装ファクタリングに関する記述は、金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」の本文から引いています。

手数料が2%と9%のどちらに近づくかの基準、審査で見られる項目の詳細、買取率の上限については、公式ページから読み取れませんでした。これらは「公表されていない」ということであり、条件が存在しないという意味ではありません。買取の可否と条件は審査によって決まります。この記事は特定の資金調達を勧めるものではなく、税務・法務の判断を示すものでもありません。判断に迷う場合は、弁護士、税理士、認定経営革新等支援機関などの専門家に相談してください。

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