興味があるけど、よくわからないという経営者の方も少なくありません。今回は「助成金とは?申請条件・申請から受給までの流れ」をわかりやすく解説します。
助成金とは?
助成金とは
返済不要の国からもらえるお金のこと。その中でも、厚生労働省が管轄している雇用関係の助成金を言います。
補助金との違い
- 助成金 → 厚生労働省からもらえる返済不要のお金
- 補助金 → 経済産業省からもらえる返済不要のお金
です。
当然、厚生労働省と経済産業省では、役割や目的が違うのですから、同じ返済不要のお金といっても、その付与目的は異なるのです。
厚生労働省の役割
厚生労働省は、「国民生活の保障・向上」と「経済の発展」を目指すために、社会福祉、社会保障、公衆衛生の向上・増進と、働く環境の整備、職業の安定・人材の育成を総合的・一体的に推進します。
また、少子高齢化、男女共同参画、経済構造の変化などに対応し、社会保障政策と労働政策を一体的に推進します。
となっています。
助成金がかかわるのは「働く環境の整備、職業の安定・人材の育成」の部分です。
助成金を厚生労働省が給付する目的とは
ということになります。
また、大きな特徴として
というものがあります。補助金の場合は、採択(コンペ)されないとお金はもらえませんが、助成金の場合は、条件をクリアしていれば100%もらえるのです。
助成金がもらえる例
人を雇用する
- 就職しにくい人材を採用する
雇用を維持する
- 従業員を休業させる
- 定年を引き上げる
失業者が自立したとき
- 起業する
雇用環境を改善したとき
- 育児の支援
- アルバイト雇用の待遇改善
助成金の申請条件
助成金には申請の条件があります。
助成金の財源は、企業が支払う「雇用保険料」です。
雇用保険料とは
を言います。
雇用保険においては、労働者を雇用する事業は、その業種、規模等を問わず、すべて適用事業であり、当然に雇用保険の適用を受け、また、適用事業に雇用される労働者は雇用保険の被保険者となります
となっているように
基本的には会社はすべて雇用保険に加入することが義務
なのですが、
雇用保険料率が高いため、中小企業、零細企業では加入していない会社もあるのが現状です。
雇用保険の加入割合
企業別
労働者別
出典:平成27年10月の国土交通省の調査
という結果になっています。
助成金の申請条件
- 雇用保険適用事業所の事業主であること
- 支給のための審査に協力すること
- 支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等を整備・保管していること
- 支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等の提出を、管轄労働局等から求められた場合に応じること
- 管轄労働局等の実地調査を受け入れること
- 申請期間内に申請を行うこと
助成金を受給できない企業
- 不正受給をしてから3年以内に支給申請をした事業主、あるいは支給申請日後、支給決定日までの間に不正 受給をした事業主
- 支給申請日の属する年度の前年度より前のいずれかの保険年度の労働保険料を納入していない事業主(支給 申請日の翌日から起算して2か月以内に納付を行った事業主を除く)
- 支給申請日の前日から起算して1年前の日から支給申請日の前日までの間に、労働関係法令の違反があった 事業主
- 性風俗関連営業、接待を伴う飲食等営業またはこれら営業の一部を受託する営業を行う事業主
- 暴力団関係事業主
- 支給申請日または支給決定日の時点で倒産している事業主
- 不正受給が発覚した際に都道府県労働局等が実施する事業主名等の公表について、あらかじめ同意していない事業主
そのほか
- 6か月以内に事業主都合による解雇をした企業
- 特定受給資格者となる離職者を3人超、かつ被保険者数の6%超発生させた企業
なども、受給できない可能性があります。
中小企業の範囲
助成金は、中小企業に限定されるものもあります。中小企業の範囲は下記になります。※これ以外のケースもあります。
産業分類 | 資本または出資額 | 常時雇用する労働者数 |
---|---|---|
小売業(飲食店を含む) | 5,000万円以下 | 50人以下 |
サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
その他の業種 | 3億円以下 | 300人以下 |
助成金の探し方
助成金というのは、毎年制度が改定されます。
予算も毎年変わりますし、政府が変われば、厚生労働省の方針も変わるので「今年度は何を重視するのか?」によって、「どんな助成金が適しているのか」が変わるからです。
毎年レギュラーのように登場する助成金もありますし、1年で終わってしまう助成金もあるのです。
雇用関係助成金対照表
平成29年度
目的 | 助成概要 | 助成対象 | 要件 | 助成金名 |
---|---|---|---|---|
労働者の雇用維持を図る | 経営が悪化する中で、休業や教育訓練、出向を通じて労働者の雇用を維持する | 経営が悪化する中で、休業や教育訓練、出向を通じて労働者の雇用を維持する | 雇用調整助成金 | |
離職する労働者の再就職支援を行う | 再就職支援を民間職業紹介事業者に委託等して行う | 事業規模縮小等により離職を余儀なくされる労働者 | - | 労働移動支援助成金 (I 再就職支援コース) |
早期に雇い入れる | 事業規模縮小等により離職を余儀なくされた労働者 | - | 労働移動支援助成金 (II 早期雇入れ支援コース) | |
雇い入れ後に訓練を行う | 事業規模縮小等により離職を余儀なくされた労働者 | - | 労働移動支援助成金 (III 人材育成支援コース) | |
移籍等での受け入れ後に訓練を行う | 雇用期間の定めのない労働者 | - | 労働移動支援助成金 (IV 移籍人材育成支援コース) | |
中途採用を拡大する | 中途採用を拡大する | 中途採用率を向上させた場合または45歳以上の者を初めて中途採用した場合 | 労働移動支援助成金 (V 中途採用拡大コース) | |
新たに労働者を雇い入れる | 就職困難者を雇い入れる | 高年齢者 60~64歳 | - | 特定求職者雇用開発助成金 (I 特定就職困難者コース) |
高年齢者 65歳以上 | - | 特定求職者雇用開発助成金 (II 生涯現役コース) | ||
身体障害者 | - | 特定求職者雇用開発助成金 (I 特定就職困難者コース) | ||
知的障害者 | - | 特定求職者雇用開発助成金 (VI 障害者初回雇用コース) | ||
精神障害者 | - | 中小企業障害者多数雇用事業所施設設置等助成金特定求職者雇用開発助成金 | ||
発達障害者 | - | 特定求職者雇用開発助成金(IV 発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース ) | ||
難治性疾患患者 | - | |||
母子家庭の母等 | - | 特定求職者雇用開発助成金 (I 特定就職困難者コース) | ||
被災離職者等 | - | 特定求職者雇用開発助成金 (III 被災者雇用開発コース) | ||
自治体からハローワークに就労支援の要請があった生活保護受給者等 | - | 特定求職者雇用開発助成金 (VIII 生活保護受給者等雇用開発コース) | ||
長期にわたり不安定雇用を繰り返す者 | - | 特定求職者雇用開発助成金 (VII 長期不安定雇用者雇用開発コース) | ||
雇用情勢が特に厳しい地域等に居住する地域求職者等を | 事業所の設置・整備をした場合 | 地域雇用開発助成金 (I 地域雇用開発コース) | ||
雇用情勢が特に厳しい地域等に居住する地域求職者等を | 沖縄県内に居住する35歳未満の求職者 | 事業所の設置・整備をした場合 | 地域雇用開発助成金 (II 沖縄若年者雇用促進コース) | |
試行的・段階的に雇い入れる | 安定就業を希望する未経験者等 | - | トライアル雇用助成金 (I 一般トライアルコース) | |
障害者 | - | トライアル雇用助成金 (II 障害者トライアルコース) | ||
短時間労働の精神障害者、発達障害者 | - | トライアル雇用助成金 (III 障害者短時間トライアルコース) | ||
若年者または女性を建設技能労働者等として雇い入れる | 建設業の中小事業主 | 建設労働者確保育成助成金 (VI 若年・女性労働者向けトライアル雇用助成コース) | ||
新卒求人の申込みまたは募集を行い、初めて雇い入れる | 学校等の既卒者・中退者 | - | 特定求職者雇用開発助成金 (V 三年以内既卒者等採用定着コース) | |
起業する | 起業により中高年齢者等を雇い入れる | 事業所の設置・整備をした場合 | 生涯現役起業支援助成金 | |
障害者等が働き続けられるよう支援する | 作業施設整備 | 障害者の障害特性による就労上の課題を克服する作業施設等を設置・整備する | - | 障害者作業施設設置等助成金 |
福祉施設整備 | 障害者の福祉の増進を図るための福祉施設等を設置・整備する | - | 障害者福祉施設設置等助成金 | |
介助措置 | 障害者の雇用管理のために必要な介助者の配置等(※1)を実施する | - | 障害者介助等助成金 | |
職場適応援助者の配置 | 職場適応援助者(ジョブコーチ)による支援を実施する | - | 障害者雇用安定助成金 (II 障害者職場適応援助コース) | |
障害・治療と仕事の両立支援 | 労働者の障害や傷病の特性に応じた治療と仕事を両立させるための制度を導入する | - | 障害者雇用安定助成金 (III 障害・治療と仕事の両立支援制度助成コース) | |
通勤措置 | 障害者の通勤を容易にするための措置(※2)を実施する | - | 重度障害者等通勤対策助成金 | |
事業施設整備等 | 重度障害者を多数継続雇用する事業施設等の整備等を実施する | - | 重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金 | |
職場定着のための措置 | 柔軟な時間管理や休暇取得を可能にするための措置を講じる | - | 障害者雇用安定助成金(I 障害者職場定着支援コース) | |
短時間労働者の所定労働時間を延長する | - | |||
正規雇用・無期雇用等へ転換を行う | - | |||
障害者の支援を実施する職場支援員を配置する | - | |||
障害者の支援に関する知識等を習得させるための講習を受講させる | - | |||
職場復帰のために必要な職場適応の措置を行い、中途障害者を職場復帰させる | - | |||
労働者の処遇や職場環境の改善を図る | 雇用管理制度(評価・処遇制度、研修制度、健康づくり制度、メンター制度、短時間正社員制度)の導入を通じて従業員の離職率の低下を図る | 短時間正社員制度のみ保育事業主 | 職場定着支援助成金 (I 雇用管理制度助成コース) | |
人材確保や労働者の職場定着を支援するための事業を実施する | 都道府県知事に改善計画の認定を受けた事業主団体 | 職場定着支援助成金 (V 中小企業団体助成コース) | ||
生産性向上に資する人事評価制度と賃金制度を整備することを通じて、生産性向上、賃金アップ及び離職率の低下を図る | 人事評価改善等助成金 | |||
有期契約労働者等(契約社員・パート・派遣社員など) | 正規雇用労働者等へ転換または直接雇用を実施する | - | キャリアアップ助成金 (I 正社員化コース) | |
賃金規定等の改定により賃金の引上げを実施する | - | キャリアアップ助成金 (III 賃金規定等改定コース) | ||
法定外の健康診断制度を導入する | - | キャリアアップ助成金 (IV 健康診断制度コース) | ||
正規雇用労働者と共通の賃金規定等を導入する | - | キャリアアップ助成金 (V 賃金規定等共通化コース) | ||
正規雇用労働者と共通の諸手当制度を導入する | - | キャリアアップ助成金 (VI 諸手当制度共通化コース) | ||
社会保険加入した短時間労働者の賃金引上げを実施する | 500人以下の企業で短時間労働者の適用拡大を実施した事業主 | キャリアアップ助成金 (VII 選択的適用拡大導入時処遇改善コース) | ||
短時間労働者の所定労働時間を社会保険加入ができるよう延長する | - | キャリアアップ助成金 (VIII 短時間労働者労働時間延長コース) | ||
高年齢者 | 65歳以上への定年引上げ等を実施する | - | 65歳超雇用推進助成金 (I 65歳超継続雇用促進コース) | |
高年齢者の雇用環境整備の措置を実施する | - | 65歳超雇用推進助成金 (II 高年齢者雇用環境整備支援コース) | ||
無期雇用への転換を実施する | - | 65歳超雇用推進助成金 (III 高年齢者無期雇用転換コース) | ||
介護労働者 | 介護福祉機器の導入を通じて従業員の離職率の低下を図る | 介護事業主 | 職場定着支援助成金 (II 介護福祉機器助成コース) | |
介護労働者 | 賃金制度の整備を通じて従業員の離職率の低下を図る | 介護事業主 | 職場定着支援助成金 (IV 介護労働者雇用管理制度助成コース) | |
保育労働者 | 賃金制度の整備を通じて従業員の離職率の低下を図る | 保育事業主 | 職場定着支援助成金 (III 保育労働者雇用管理制度助成コース) | |
建設労働者 | 雇用管理改善制度の導入・実施を通じて従業員の入職を実施する | 建設業の中小事業主 | 建設労働者確保育成助成金 (III 雇用管理制度助成コース) | |
建設労働者 | 雇用する登録基幹技能者の賃金テーブル又は資格手当の増額改定を実施する | 建設業の中小事業主 | 建設労働者確保育成助成金 (IV 登録基幹技能者の処遇向上支援助成コース) | |
建設労働者 | 若年及び女性労働者の入職や定着を図ることを目的とした事業を実施する | 建設業の事業主または事業主団体 | 建設労働者確保育成助成金 (V 若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース) | |
建設労働者 | 自ら施工管理する建設工事現場での女性専用作業員施設の賃借を実施する | 建設業の元方の中小事業主 | 建設労働者確保育成助成金 (IX 女性専用作業員施設設置助成コース) | |
仕事と家庭の両立支援に取り組む | 事業所内保育施設 | 事業所内保育施設を設置・運営・増築する | - | 両立支援等助成金 (I 事業所内保育施設コース) |
男性の育児休業取得 | 男性が育児休業を取得しやすい職場環境作りに取り組み、取得させる | - | 両立支援等助成金 (II 出生時両立支援コース) | |
仕事と介護の両立支援 | 仕事と介護の両立支援に関する取組を行う | - | 両立支援等助成金 (III 介護離職防止支援コース) | |
育休復帰支援プラン・代替要員確保 | 育休復帰支援プランを作成し、労働者に育児休業取得・職場復帰させる。育児休業代替要員を確保する | 中小企業 | 両立支援等助成金 (IV 育児休業等支援コース) | |
再雇用制度導入 | 育児・介護を理由とした退職者の復職支援の取組を行う | - | 両立支援等助成金 (V 再雇用者評価処遇コース) | |
女性が活躍しやすい職場環境整備 | 女性の活躍推進に関する目標を設定し、取組を行い目標を達成する | - | 両立支援等助成金 (VI 女性活躍加速化コース) | |
労働者等の職業能力の向上を図る | OJTとOff-JTを組み合わせた訓練や若年者への訓練など、その他労働生産性向上に資するなど訓練効果が高い10時間以上の訓練について助成 | - | 人材開発支援助成金 (I 特定訓練コース) | |
特定訓練コース以外の20時間以上の訓練に対して助成 | 中小企業、事業主団体等 | 人材開発支援助成金 (II 一般訓練コース) | ||
セルフ・キャリアドック制度、教育訓練休暇等制度を導入し、実施した場合に助成 | 中小企業 | 人材開発支援助成金 (III キャリア形成支援制度導入コース) | ||
技能検定合格報奨金制度、社内検定制度、業界検定制度を導入し、実施した場合に助成 | 中小企業(業界検定制度のみ事業主団体等) | 人材開発支援助成金 (IV 職業能力検定制度導入コース) | ||
有期契約労働者等(契約社員・パート・派遣社員など)に対する訓練 | 有期契約労働者等の人材育成を図る | - | キャリアアップ助成金 (II 人材育成コース) | |
建設労働者に対する訓練 | 認定訓練を実施または建設労働者に受講させる場合に助成 | 建設業の中小事業主または中小事業主団体 | 建設労働者確保育成助成金 (I 認定訓練コース) | |
建設労働者に技能実習を受講させる場合に助成 | 建設業の事業主または事業主団体 | 建設労働者確保育成助成金 (II 技能実習コース) | ||
障害者に対する訓練 | 障害者に対して、職業訓練を受講させるなどの能力開発訓練事業 | 事業主、事業主団体、社会福祉法人等 | 障害者職業能力開発助成金 | |
都道府県労働局からの委託により事業所での作業環境への適応を容易にするための訓練を行う | - | 職場適応訓練費 |
助成金の申請から受給までの流れ
1.実施計画の作成
助成金の支給要件に沿った実施計画を作成し、提出する
2.計画届の提出
下記、書類を提出する
- 休業等実施計画(変更)届
- 雇用調整実施事業所の事業活動 の状況に関する申出書
- 雇用調整実施事業所の雇用指標 の状況に関する申出書
- 休業・教育訓練計画一覧表
- 休業協定書・教育訓練協定書
- 事業所の状況に関する書類
- 教育訓練の内容に関する書類
など
3.実施
実施計画を実行する
4.支給申請
助成金の支給を申請する
5.労働局における審査
支給申請の内容について労働局で審査と支給決定が行われます
6.支給
助成金の受給要件を満たしていれば支給される
助成金の申請から受給は誰がやるのか?
自分でもできるが労力コストが見合わない!
助成金の申請というのは、申請する会社の方であれば自分で行うことができます。
代理で報酬をもらって行うことができるのは「社労士」のみです。
当然、「自分でやる」という選択肢もあるのです。
ただし、前述したとおりに
- 申請書類が膨大な量になってしまったり
- 不正受給の要件にひっかかってしまったり
- 記載ミスなどがあって、受給直前で審査に落ちてしまったり
リスクと労力を考えると、「社労士」や「助成金取得の代行会社(社労士が申請)」に依頼するというのも、合理的な判断になります。
彼らは、何千社という申請作業をしているので、助成金であればほぼ99%に近い割合で、受給することができますし、こちらがやることはほとんどないのです。
「どのくらいの報酬設定なのか?」にもよりますが、代行を依頼して、貴重な経営者の時間は経営に使うというのも、賢い選択なのです。
まとめ
助成金とは
- 厚生労働省が「働く環境の整備、職業の安定・人材の育成」を促進するために、その条件に合致した企業に「返済不要のお金」を給付する制度のこと
を言います。
助成金を受給するためには
- 雇用保険に加入していること
- 事業主都合での解雇を直近でしていないこと
- 不正受給をしていないこと
などの条件があります。
助成金は
- 条件をクリアしていれば、必ずもらえるお金
ですので、比較的もらいやすいものです。資金調達方法のひとつとして、中小企業は積極的に活用すべきものと考えましょう。
補助金とどう違うの?