資金調達でおすすめのクラウドファンディングサイトとは

クラウドファンディングは新しい資金調達手段です。

中小企業は従来から借入や増資により資金調達することができました。しかし、上場企業のように公募増資や社債を発行することによる資金調達の道はほぼ閉ざされていました。そのため、ごく少数の人からしか、資金調達することができませんでした。

クラウドファンディングを利用することで中小企業でも、多数の個人から資金調達することが可能になりました。

またクラウドファンディングを利用することにより、「開発中の商品を販売する」などこれまでにはなかった資金調達も可能となりました。

クラウドファンディングを行うためには

クラウドファンディングを運営する会社のウェブサービス、通称クラウドファンディングサイトを利用する

ことになります。

どのクラウドファンディングサイトを利用すればよいのかは、どのようなクラウドファンディングを行うかによって変わってきます。

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まずはクラウドファンディングの種類を見てみましょう。そして、それぞれにおすすめのクラウドファンディングサイトをご紹介します。

クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングには4つの種類があります。

  1. 寄付型
  2. 購入型
  3. 貸付型
  4. 出資型

4種類のクラウドファンディング

このうち、1.寄付型と、2.購入型は、資金の出し手が返礼(リターンといいます)として金銭を求めないタイプのクラウドファンディングです。

一方で3.貸付型と4.出資型は金銭的なリターンを求めるクラウドファンディングです。

寄付型

寄付型のクラウドファンディングとは、寄付を募るものです。

一般に寄付とは無償で相手に何かを渡すことを言います。しかし、クラウドファンディングで募集される寄付型はふるさと納税と同様、一定のリターンがなされることが一般的です。

ただし、あくまで無償であることが前提であり、リターンは目的の一部にすぎません。寄付に応募する人はそのプロジェクトの目的に共感しているからこそ寄付を行います。

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そのため、寄付型のクラウドファンディングは社会貢献を目的とするもの(例えば、コロナが蔓延している状況において医療従事者のための花火を打ち上げるなど)が多くなっています。

購入型

購入型とは、会社の商品を販売するものです(購入とは資金を提供する立場から見た言い方になります)。

既に手元にある在庫を販売する場合には在庫金融と同じ資金調達とはなります。

開発中の商品を販売する場合には、商品やサービス提供前に現金を受け取れるという意味で資金調達として機能します。

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クラウドファンディングの中で、一般的に最も認知されているのがこの購入型です。

貸付型

貸付型とは、会社が貸付を受けることとなるものです。

資金調達する方の立場からは貸付人が銀行などからクラウドファンディングの支援者である多数の個人となる点にしか違いがありません(実際には組合形式で資金を集めることから、貸付人は当該組合になります)。

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貸付型のクラウドファンディングはソーシャルレンディングと呼ばれることもあります。海外ではクラウドファンディングの中で、取り扱い金額が最も多いのがこの貸付型です。

出資型

出資型とは、会社が株式または新株予約権を発行するものです。

出資型は貸付型よりも(匿名組合を使うやや煩雑なスキームを用いないだけに)さらに、クラウドファンディングを用いない第三者割当増資と近いものと言えます。

第三者割当増資により出資を受け入れた結果、株主となるのが従前はエンジェル投資家やベンチャーキャピタル(VC)だったところ、多数の個人に変わるだけだからです。

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出資型のクラウドファンディングは長らく規制されてきましたが、近年緩和され利用可能となったもので、最も新しい種類のクラウドファンディングです。

それぞれのクラウドファンディングサイトが対応するクラウドファンディングの種類

クラウドファンディングはこのように4種類があるわけですが、クラウドファンディングサイトは3つに分類することができます。

  1. 寄付・購入型
  2. 融資型
  3. 出資型

です。

「寄付型」と「購入型」は同じクラウドファンディングサイトが一緒に扱っているケースが多いのです。

その理由は、二つあります。

一つ目は、クラウドファンディングが日本で広まった際に、寄付型と購入型のクラウドファンディングサイトが先行して広まったことです。

そのため、クラウドファンディングサイトを立ち上げる際には両方を同時に行うことがクラウドファンディングサイトにとって望ましい選択でした。そして、現在でも、そのまま両方を継続して運営しているクラウドファンディングサイトが多いです。

そしてもう一つは、寄付・購入型と、その他(つまり融資型、出資型)とは法規制が異なり、寄付・購入型に適用される規制がかなり緩いことです。

言い換えると、融資型や出資型、つまり金融型のクラウドファンディングサイトを始めるためにはかなり高い法規制をクリアする必要があります。

おすすめのクラウドファンディングサイト

おすすめのクラウドファンディングサイト

寄付・購入型でおすすめのクラウドファンディングサイト

寄付・購入型のクラウドファンディングサイトを選ぶ、最初のポイントは実績の多いサイトを選ぶことです。

実績が多いサイトほど、そのサイトのファンが多いため、プロジェクトの成功率が高まるためです。また、どのようなクラウドファンディングでお金が集まるのかの経験が蓄積されているため、よりよいアドバイスをもらえます。

そして二つ目のポイントは、各サイトにはそれぞれの特徴があるため、自分のプロジェクトに合ったサイトを選ぶことです。

各サイトの特徴はサイトの運営者が意図してブランディングした結果であるケースもあります。また、一つの成功事例が他の同種のプロジェクトを呼び込むような自然発生的なものであるケースもあります。

サイトの特徴というにとどまらず、特定の分野のクラウドファンディングに限って行われるクラウドファンディングサイトもあります。

例えば、地域特化のクラウドファンディングサイトや、特定分野の商品のみに特化しているクラウドファンディングサイトは、自分の始めようとしているプロジェクトと合っているのかを確認してから準備を始める必要があります。

Readyfor

Readyfor

出典:Readyfor

Readyforは日本で最初に立ち上げられたクラウドファンディングサイトです。

その特徴は長期に渡るサイトの運営実績がもたらす経験にあります。

掲載プロジェクト数は2万件、累計支援額は2億円を超えています。サイトに掲載されたプロジェクトが非常に高い達成率を誇っていることも特徴です。

また、Readyforのもう一つの特徴は手数料が安いことです。

手数料はサービスの手数料と、Readyforが支援者から受け取った金額をクラウドファンディングの実施者に渡す決済手数料からなりますが、最低で12%です。

なお、Readyforの料金はクラウドファンディングサイトへの掲載時点ではなく、実際に必要な支援額が集まりプロジェクトが成立した際に発生することも特徴の一つとなっています。

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少額でもいいのでクラウドファンディングでの資金調達に挑戦してみるためにはおすすめのプラットフォームであると言えます。

Makuake

Makuake

出典:Makuake

Makuakeはサイバーエージェントの子会社としてサービスをスタートさせたクラウドファンディングサイトです(その後上場を果たしています)。

寄付型、購入型の両方を取り扱っているものの、寄付型はMakuake Gavermentという別サイトで運営されており(その名の通り、社会性の高い課題に対する寄付を取り扱っており)、本家のMakuakeは購入型に特化しています。

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Makuakeの購入型は、単に形のあるものを販売する、というものだけではなくサービス(例えば会員権など)の販売にも利用されるという特徴があります。

また典型的な購入型(商品の販売)についても、これまで世の中になかったようなモノが多く取り上げられていることが特徴です。

Campfire

Campfire

出典:Campfire

Campfireはこれまでに5.4万件以上のプロジェクトが立ち上がり550万人以上の支援が集まった国内最大級のクラウドファンディングサイトです。

CampfireはGMOペポパを創業して上場に導いた家入一真氏が創業したクラウドファンディングサイトです。

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Campfireはグループ(別ブランド)で金融型のクラウドファンディングサイトを運営しているという特徴もあります。

貸付型でおすすめのクラウドファンディングサイト

貸付型のクラウドファンディングサイトは銀行預金と比べて利回りが高いことから、2現在では、それぞれの掲載案件が投資家からの人気を集めています。

そのため、「クラウドファンディングサイトに掲載してもらえるかどうか」が貸付型のクラウドファンディングを通じて資金調達を行う際にもっとも重要なポイントです。
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掲載されるためには何よりもまず、そのサイトが対象としている貸付案件であることが必要です。それぞれのサイトで対象としている貸付案件の条件は必ずしも明らかではありませんが、募集中の案件を見ることで傾向が分かります。

クラウドバンク

クラウドバンク

出典:クラウドバンク

クラウドバンクは、クラウドバンク株式会社が運用する貸付型のクラウドファンディングサイトです。

クラウドバンク株式会社は傘下に日本クラウド証券という証券会社があります。証券会社の登録(第一種金融商品取引業者としての登録)は要件が厳しいことから、クラウドバンクは証券会社が運用するクラウドファンディングという評判で信用を得ています。

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クラウドバンクを資金調達として利用する場合、太陽光発電関連、あるいは不動産関連の事業者の案件が多いことに注目すべきです。逆に言えば、その他の事業者がクラウドバンクで資金調達を行うことは難しいと言えます。

Bankers(バンカーズ)

Bankers(バンカーズ)

出典:バンカーズ

バンカーズは、株式会社バンカーズが運営を行うクラウドファンディングサイトです。

バンカーズ元々、泰平物産という貸金業を行っていた会社が2019年に社名を変更し、経営陣も入れ替えてスタートしたクラウドファンディングの運用会社です。

2020年の12月にサービスをスタートさせたばかりでありますが、既に11本の貸付を行っています(2021年7月末現在)

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一般の中小事業者を対象とする募集もありますが、その際には商業手形などを担保とする貸付を主に扱っています。

Campfire Owners

Campfire Owners

出典:Campfire Owners

寄付型、購入型のクラウドファンディングを手掛けるCampfireが手掛ける貸付型のクラウドファンディングサイトがCampfire Ownersです。

Campfire Ownersの特徴は、各事業者のプロジェクトごとに借入を行う形式であることです。

そのため、投資家は自分がどの企業に投資するのかを理解したうえで投資することになります。言い換えると、借入する企業は、自社が借入していることを投資家に開示できることになり、投資家に対するプロモーションが行えることになります。

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なお、Capmfire Ownersは借入する企業向けの案内ページが分かりやすく整備されている点も特徴と言えます。

出資型でおすすめのクラウドファンディングサイト

出資型のクラウドファンディングサイトは現状、提供している運営会社が数社しかありません。

その一覧は日本証券業協会のホームページ(株式投資型クラウドファンディング業務を行う金融商品取引業者)から確認することができます。

これまでサイトに掲載され、資金調達を果たした会社もそれほど多くありません。

出資型のクラウドファンディングは他のクラウドファンディングと比べても最近法改正により解禁されたばかりです。そのため、実績が少なく、この先、大きく発展する可能性がある分野と言えます。

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出資型のクラウドファンディングサイトを活用する場合には、できるだけ多くのクラウドファンディングサイトを回ってみることがおすすめです。

以下、その中でも特におすすめのクラウドファンディングサイトをご紹介します。

イークラウド

イークラウド

出典:イークラウド

イークラウドは、イークラウド株式会社が運営会社となる出資型のクラウドファンディングサイトです。

イークラウドの特徴は、掲載案件を厳選していることをアピールしている点にあります。また、投資時点で株主間契約を結ぶこと、投資後もイークラウドが継続して投資先企業の情報開示などに関するフォローを行っていく点に特徴があります。

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第一種少額電子募集取扱業者として金融庁に登録されていることに加え、大和証券との提携をしていることで信用力のあるクラウドファンディングサイトであると言えるでしょう。

Campfire Angels

Campfire Angels

出典:Campfire Angels

Campfire Angelsは購入型、寄付型のクラウドファンディングサイトを運営するCampfireが運営する出資型のクラウドファンディングサイトです。

これまで5件の案件を成立させ、約1億円の調達を行っています。

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他の出資型のクラウドファンディングサイトが出資型に特化しているのと比較すると、Campfireは数多くのクラウドファンディングを手掛けてきた実績が強みであると言えます。

FUNDINNO

FUNDINNO

出典:fundinno

FUNDINNOは、日本クラウドキャピタルが運営する出資型のクラウドファンディングサイトです。

2021年3月時点で成約件数が150件、累計成約額は50億円を超えたことが会社から発表されています。

日本で最初に出資型のクラウドファンディングにかかる登録を行った会社で、日本で最も多く出資型クラウドファンディングサイトして資金を集めている会社です。

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テレビCMを行っていることから、おそらくは日本で最も知名度の高い出資型クラウドファンディングの会社です。

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ビジネスローンは、以前は銀行ビジネスローンが主流でしたが、銀行は貸し倒れの増加に伴いビジネスローンの提供に対してかなり消極的になっています。現時点ではビジネスローンは、大手消費者金融が提供するローンサービスであり、銀行融資よりも、「審査が甘い」「即日融資が可能」という点で中小企業の経営者に重宝される資金調達方法となっています。金利が高いなどのデメリットもあるため、短期の資金繰りを乗り切るための選択肢として考えましょう。

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ファクタリングは、売掛債権を譲渡することで早期に資金化する資金調達方法のことを言います。ファクタリングの場合は、審査対象が資金が必要な会社ではなく、売掛先になります。そのため、銀行融資やビジネスローンよりも、売掛先の信用力が高ければ審査に通りやすいメリットがあります。その上、ファクタリングは「債権の譲渡」でしかないため「借入」として決算書に掲載されないので、今後の銀行取引にもマイナスの影響がありません。

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