資産の資金化の手順。利益につながらない資産は資金に変える

road128_128資金調達方法の一つに「持っている資産を資金化する」というアセットファイナンスと呼ばれる手法があります。今回は資産の資金化の手順について解説します。

資産の資金化とは?

「資産を資金化する」というのは

個人に例えれば

生活費が足りないから、あまり使っていない自動車を売って生活費の足しにしよう。
カードローンで借りるよりも、自動車を売ってお金を作る方が利息も発生しないし、その方が良いかな。

という考え方です。

法人のケースで「資産を資金化する」方法は売却以外にもありますが、基本となるのは無駄な資産を資金にするということです。

中小企業は思っている以上に無駄な資産が多い!

  • 数百万を投資して作ったウェブサイトが放置しているため、完全に機能しなくなっていた。
  • 社長仲間に頼まれて購入した不動産が全然利益を生まない。
  • 営業から購入した株式が塩漬けになっている
    ・・・

上げていけばきりがないほど

  • 現在事業に使っていない資産
  • 使いたくても使えない資産

が多いのが現状です。

個人では「断捨離」や「片づけコンサルタント」などが家庭の整理整頓を行っていて、日本や欧米でも、ブームになっていますが、要するに法人でも同じことが必要なのです。

NYタイムズにも載った「近藤麻理恵」さんは「ときめくもの以外は捨てる」ことを掲げていますが

法人の場合は「現在の利益につながっていないものを捨てる(資金化する)」ということが資金調達や資金繰りを考えるうえで必要なのです。

未来の利益につながる可能性の高い、中期計画に必要な資産を資金化する必要はありませんが、将来の利益につながる可能性が低いものから資金化して、賃貸対照表(バランスシート)をスリムにしていく必要があるのです。

資産の資金化の手順

1.必要な資産かどうか?のチェック

前述した通りで「現在の(近い将来の)利益につながっていないものを捨てる(資金化する)」必要があります。

これを行うためには、賃貸対照表(バランスシート)の左側の「流動資産」「固定資産」に着目する必要があります。

賃貸対照表(バランスシート)

資産の部負債の部
流動資産流動負債
現金及び預金買掛金
売掛金支払手形
受取手形短期借入金
有価証券未払金
短期貸付金リース債務
前払費用未払法人税等
貸倒引当金
固定負債
固定資産長期借入金
(有形固定資産)土地退職給付引当金
建物
構築物資本の部
機械及び装置株主資本
工具、器具及び備品資本金
リース資産資本剰余金
建設仮勘定利益剰余金
(無形固定資産)ソフトウェア自己株式
のれん評価・換算差額等
(投資その他の資産)投資有価証券新株予約権
出資金
長期貸付金
長期前払費用
繰延資産
資産合計負債・資本合計

この左側の「流動資産」「固定資産」をチェックします。

チェックする項目は

現在の(近い将来の)利益につながっているか?
現在の(近い将来の)利益につながっていないか?

だけです。何のために保有している資産かわからないものも出てくると思いますが、そういったものは現在使っていないものの可能性が高いので不要なのです。

例えば、購入したとき、投資をしたときから、価値が目減りしてしまっていて、今売ると損をしてしまう資産がある場合でも、現在の事業の利益につながっていないのであれば、損をしたとしても売却してしまった方が良いのです。

持っていれば、維持コストが発生するため、損失が膨らむ可能性もあるのです。

2.不必要な資産は売却する

上記でチェックした不必要な資産は、売却して処分します。

売却方法も、資産によって多岐にわたりますが、少しでも高く売ることは大切であるものの、それにこだわって売却期間が延びてしまうと、その期間分も損失でしかありません。妥当な金額であれば早期の売却を実行しましょう。

売却以外にもある資産の現金化方法

  • 加入時に必要だった保険積立金の解消
  • 売掛金の回収強化
    ・・・

3.必要な資産もリースバックでの活用を考える

必要な資産でも、リースバックという方法を取れば資金調達が可能になります。

資産を売却して、売却先からリース契約で賃借する

ということです。

例えば、運送会社が車を保有している場合

所有している車両を帳簿価格で売却して、資金化し、再度その車両をリースバックという形で借りる

  • 車両売却金額が資金として入金される
  • 賃貸対照表(バランスシート)の資産が減る
  • 今後リース料が発生する

という形になります。

賃貸対照表(バランスシート)がスリムになるとともに、資金ができ、設備は今まで通りに使えるという方法なのです。

車両以外にも、機械設備、店舗、ビル、不動産・・などリースバックに対応している資産というのは少なくありません。

4.大口の資金調達の場合は証券化も可能

中小企業の場合には、前述した1~3で資産の資金化は完了しますが、ある程度の規模の企業で資産が高額になる場合には、不動産の証券化、売掛債権、診療報酬債権、著作権、開発権などの証券化はメジャーな資金調達方法となります。

証券化とは、不動産であれば投資家を募って賃料収入や売却収入を小口に分配する仕組みのことです。

そのため、投資家を募集したり、収入を分配するスキームが必要になるため、スキームコストも高額になりますし、ある程度の資産額がなければ投資家も集まらないというデメリットがあります。

中小企業の場合は、証券化による資産の資金化は除外して考える必要があります。

まとめ

資金繰りに困った場合には、いきなり借り入れを検討する前に無駄なものが会社にな9いか?チェックするのが先にすべきことなのです。

  1. 必要な資産かどうか?のバランスシートチェック
  2. 不必要な資産は売却する
  3. 必要な資産もリースバックでの活用を考える

の手順で「資産の資金化」を実行しましょう。

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