IPO(株式公開/上場)による資金調達

up128_128大口の資金を調達する方法として、最終的な目標は「上場による株式公開」ということになります。資金調達目的ではないけれども、上場を目的にしている中小企業の経営者の方も多いと思いますが、本来は資金調達をするために上場するものなのです。

IPOとは

IPOとは

「Initial Public Offering」の略で、株式の新規公開、新規上場のこと

を意味します。

上場するということは、一般の投資家から幅広く出資を受けて資金調達ができることを意味します。

IPOのメリット

資金調達以外のメリットが大きい

上場によって

社会的信用が向上する
→ 顧客の信用が高まり、売上増
→ 転職者、新卒の信用が高まり、採用効率の向上
→ 優秀な人材が集まる
→ 従業員のモチベーションの向上
→ 金融機関からの融資も受けやすくなる

という資金調達以外の副次的な効果も高く、中小企業の経営者で「まずは上場させたい。」と考える方が少なくないのです。

資金調達だけでなく、企業収益の大幅な向上が期待できるのが「IPO(株式公開)」というものです。

IPOの資金調達以外のデメリット

多額のコストが必要

一方で、上場を実現するためには多額のコストがかかります。

  • 主幹事証券会社へ払うコスト
  • 経営情報を公開するのにかかるコスト
  • 監査法人に支払う費用
  • 上場審査にかかる費用
    ・・・

などです。

具体的には

上場審査費用400万年
監査法人費用1000万円(上場前に2年必要)
新規上場費用1500万年
年間上場費用100万円~400万円
有価証券報告書費用100万年
IR費用1000万円

と最低でも、5000万円ぐらいは上場の費用として必要になってしまうのです。

企業収益の大幅な向上が期待できるからといって気軽にできるものではないのです。ある程度の企業規模がなければ中小企業では、検討もできないのが上場というものなのです。

上場をするときにこれだけのコストがかかる理由は、一般の投資家に株式を公開するのですから、ウソの情報を公開するわけにはいかないのです。

ウソの情報を公開する会社が上場できてしまえば、株式市場全体の信用がなくなってしまい、取引額も大幅に減少してしまうため、厳しい上場審査が必要になるのです。上場した後も、情報公開のためのIR費用、有価証券報告書費用などが発生し続けることになります。

経営者の経営権が薄まる

上場をするということは経営者の株式の保有率も引き下げなければなりません。

100%オーナーが株式を持っていた会社でも、一部は市場に流通させなければ、株式公開の意味がないからです。

上場審査でも、○%以上は流通させなければならないと決められているのです。流通させるということはオーナーの株式を放出するということを意味します。

オーナー社長の場合は、上場によって経営権が弱まるのです。

一般投資家が株式を保有していれば、それでも問題はありませんが、敵対的買収を受けるリスクも発生してしまいます。

幹部メンバーで40%~60%の株式を保有するのが一般的な買収防衛策ですが、一族経営ですら会社の経営権を巡ってお家騒動をするぐらいですから、絶対的なものではないのです。

これも大きなデメリットとして考えておく必要があることです。

IPO/上場までの流れ

「予備申請」と「通常申請」の2種類の方法があります。「予備申請」は上場基準に適合する見込みがあるかどうかについて審査結果を先に受け取ることができるため、上場後の展開の準備期間が長く摂れるメリットがあります。

予備申請の場合

  1. 予備申請
  2. 審査(ヒアリング/実地調査)
  3. 定時株主総会(取締役会)
  4. 正式上場申請
  5. 公認会計士ヒアリング(社長・監査役面談、社長説明会)
  6. 上場承認

通常申請の場合

  1. 定時株主総会(取締役会)
  2. 上場申請
  3. 審査(ヒアリング/実地調査)
  4. 公認会計士ヒアリング(社長・監査役面談、社長説明会)
  5. 上場承認

上場申請後は半年ぐらいの時間がかかりますが、申請前の準備に1年以上かかることが通常ですので、上場検討から上場まで早くても1年半から2年ぐらいは見ておく必要があります。

まとめ

上場は中小企業の経営者のゴールではありません。

「上場する」というのは資金調達や社会的信用の獲得のためであり、それ自体が目的になるものではないのです。

上場したけれども、上場で得た資金の使いみちが明確でなく、成長が描けない上場企業も少なくありません。IPOバブルといわれる加熱状況が起こっていますが、上場は目的ではないということを今一度経営者は理解しておく必要があります。


注目の資金調達方法

資金調達

資金調達方法には何がある?資金調達方法31種類のメリットデメリット

資金調達方法の種類を徹底網羅して解説しています。資金調達方法は、思っている以上に多くの種類があり、資金調達方法ごとにメリットデメリットが存在します。中小企業であっても、使える資金調達方法は多くあるので、まずは「どのような資金調達方法があるのか?」把握することをおすすめします。資金調達の選択肢を知ったうえで、メリットデメリットを確認し、自社の状況に合わせた資金調達方法を選びましょう。

銀行融資

銀行融資のすべて。銀行融資を成功に導く申込方法・融資の引き出し方・交渉方法と銀行融資審査

銀行融資は、資金調達の基本中の基本です。そのわりに「銀行からどうやって融資を引き出すのか?」「銀行融資の審査は何を審査しているのか?」「銀行の融資担当者と交渉するときはどうすれば良いのか?」正確に理解している中小企業の経営者はほとんどいないのが現状です。銀行を味方につけることで、企業の資金繰りは何倍も楽になり、会社規模を成長させることができるのです。

ビジネスローン

ビジネスローンを活用した資金調達方法のすべて/130社比較・即日融資・無担保・審査

ビジネスローンは、以前は銀行ビジネスローンが主流でしたが、銀行は貸し倒れの増加に伴いビジネスローンの提供に対してかなり消極的になっています。現時点ではビジネスローンは、大手消費者金融が提供するローンサービスであり、銀行融資よりも、「審査が甘い」「即日融資が可能」という点で中小企業の経営者に重宝される資金調達方法となっています。金利が高いなどのデメリットもあるため、短期の資金繰りを乗り切るための選択肢として考えましょう。

ファクタリング

ファクタリングとは?融資審査に通らない方のための資金調達方法

ファクタリングは、売掛債権を譲渡することで早期に資金化する資金調達方法のことを言います。ファクタリングの場合は、審査対象が資金が必要な会社ではなく、売掛先になります。そのため、銀行融資やビジネスローンよりも、売掛先の信用力が高ければ審査に通りやすいメリットがあります。その上、ファクタリングは「債権の譲渡」でしかないため「借入」として決算書に掲載されないので、今後の銀行取引にもマイナスの影響がありません。

不動産担保ローン

不動産担保ローンを活用した資金調達方法のすべて。審査や金利、借り換え方法を比較

不動産担保ローンは、文字通り、土地、マンション、ビル、店舗、工場、戸建てなどの不動産を担保に資金を調達する資金調達方法のことを言います。無担保のビジネスローンと比較すると担保がある分、「高額な借り入れが可能」「数十年単位の長期間の借り入れが可能」「審査が通りやすい」というメリットがあります。ただし、返済できなければ担保である不動産を失ってしまうというデメリットもあるので注意が必要です。


資金調達「無料診断」/10秒簡単登録

返済不要の助成金獲得/無料診断

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です