【必読】創業融資「面談」で聞かれる項目と回答のコツ、「面談」で気を付けるべきポイントも徹底解説

man
「創業融資の面談って何を聞かれるのでしょうか?」
「創業融資の面談を通過するために気を付けるポイントはどこでしょうか?」
「創業融資の面談を通過するためには、どういう回答が求められますか?」

創業融資の面談は、会社を設立したタイミングでしか発生しないため、ほとんどの方が「はじめての面談」ということになります。失敗できない「面談」だからこそ、気を付けるべきポイントと聞かれる項目について解説します。

創業融資「面談」で気を付けるべきポイント

創業融資「面談」で気を付けるべきポイント

身だしなみを整えて臨む

創業融資の面談先は、日本政策金融公庫など、政府系の金融機関など「お堅い仕事」の方々です。

IT・ベンチャー企業をはじめとして、スーツを着用せずに、ラフなカジュアルスタイルで勤務している経営者も多いと思いますが、創業融資の「面談」に限っては

  • スーツを着ていく
  • 髪型を整える
  • 靴やネクタイ、時計などアクセサリーもきちんとする

ことが重要です。

融資担当者にも

staff
「服装なんて関係ないよ。」

という方もいるとは思いますが、大抵は

staff
「服装がきちんとしていない人は、経営も、返済も、計画的にできない。」

と考える方が多数派です。

であれば、少しでも審査通過の可能性を高めるために「身だしなみを整えて臨む」必要があるのです。

高いスーツや時計を付ける必要はなく、アイロンをかけたシャツや第一ボタンまで留めるなど、「清潔感」や「几帳面さ」「真面目さ」を演出する必要があるのです。

冷静に話す

自分の事業計画に自信満々な方ほど、融資担当者の「意地悪な質問」「否定的な質問」に対して、冷静さを失い

  • 声を荒げてしまう
  • 融資担当者の話を聞かない
  • 「そんなことはない」と同じ事を話す
  • 「あなたは間違っている。」融資担当者を否定する
  • イライラしていることを態度に出す
  • 退出してしまう

方が少なくありません。

当然、このような方は、どんなに立派な事業計画(創業計画)を持ち込んでも、審査に通らなくなってしまいます。

融資担当者の「意地悪な質問」「否定的な質問」は、チャンスだととらえ

冷静に、にこやかに、ロジカルに、回答すること

また、融資担当者の話は

今後の経営に対する貴重なアドバイスとして、ありがたいものと考えて聞くこと

が重要です。

自信をもって話す

「これから会社を経営しよう。」という方が自信なさげに話してしまったら

  • 取引先も安心して、発注できない
  • 従業員も安心して、社長の言うことを聞けない。

と融資担当者も考えるのですから

  • 金融機関も安心して、融資ができない

のです。

多かれ少なかれ、融資担当者というのは「意地悪な質問」「否定的な質問」をしてくるものなのですから、それを踏まえて、自信をもって、大きな声で回答する必要があります。

また、

  • 猫背になっている
  • 節目がちで話す

と、何を話しても、自身がなさそうに見えてしまうので

  • 姿勢を正して
  • はっきりと話す

ことが重要になります。

専門家や経理担当の動向もNG

「面談」に

  • 経理担当者
  • 資金調達コンサルタント

などを同席させる経営者も少なくありません。

しかし、創業融資の面談で、経営者自身が話さないで、同行者にばかり話をさせていたら、融資担当者の目にはどう映るでしょうか?

staff
「この経営者は、自分で事業計画をプレゼンできる能力もないんだな。」
「この経営者は、経営に関する数字を全く把握していないんだな。」

と感じてしまうのです。

当然、融資審査に落ちてしまう可能性が高いのです。

根拠のない回答は厳禁

融資担当者の「面談」でよくある失敗は

「根拠のない返答」

です。

例えば

staff
「いくら借りたいのですか?」

という質問に

man
「借りられるだけ借りたいです。」

と答える経営者がいます。

この返答をした段階で、融資審査は通らないと思っておいた方が良いです。

回答すべきは

man
「創業計画書に記載した通りですが、店舗の設備投資で、○○と△△で500万円、6カ月分の運転資金として、○○と△△で300万円、800万円の資金が必要ですが、300万円が自己資金で捻出できるため、残りの500万円の借り入れを希望しております。」

というように

具体的な数字(根拠)

を持って、回答しなければなりません。

どのような質問に対しても、裏付け、数字、実績、経験など根拠がある回答を求められますし、すべきなのです。

ウソ、虚偽の回答

man
「他の銀行から融資を断られている。」
「一回、会社を起業して、失敗した過去がある。」
「一回、金融事故を起こして、破産した過去がある。」

などの情報を隠そうとしてしまう経営者の方も少なくありませんが

金融事故の情報、会社の経営状況は、結果的にばれてしまうもの

です。

上記の金融事故の事実を知られることよりも、「ウソをついた。」とバレてしまうことの方が致命的で、ウソをついてしまうと、金融機関との信頼関係は築くことができませんから、当然のように審査に落ちてしまうのです。

聞かれた質問に回答できないときはどうすれば良いのか?

例えば

staff
「近隣の競合他社の営業利益率は、何%ぐらいなのですか?」

と聞かれたときに、用意していないj情報で回答できないケースもあります。

このとき、とっさに

man
「5.0%が相場と聞いております。」

と、適当に回答してしまう経営者の方もいます。

これも、適当な回答が本当に当たっているのであれば問題ありませんが、適当な回答が融資担当者の持っている情報とあまりに食い違いがあるようだと・・・

staff
「下調べをしていない。」
「適当にウソをついたな。」
「市場調査が全然間違っている。」

と思われてしまい、これもマイナスの評価につながってしまいます。

答えられない質問には

man
「申し訳ございません。調べていないため、調査の上、すぐに確認してご連絡いたします。」
非を認めて、再提示する方が「適当な回答」よりも何倍も良い対応なのです。

専門用語は使わない

業界のみで通用する専門用語でマシンガントークするのはNGです。

融資担当者は、業界の専門家ではありません。

当然、業界の専門用語はわからないのです。

融資担当者に正しく伝わらなければ、正しい審査はしてもらえませんし、毎回、専門用語について聞かれて説明すれば、無駄な時間が経過してしまいます。

  • できるだけ専門用語を使わない
  • 専門用語を使わなければならないときは、事前に説明してから使う

ことが重要です。

創業融資「面談」で聞かれる項目

創業融資「面談」で聞かれる項目

創業動機「なぜ、この事業を開始されたのですか?」

創業融資でまず聞かれるのは

staff
「なぜ、この事業を開始されたのですか?」

という「創業動機」に関する質問です。

基本的には「創業計画書」に書いてある内容通りで構いませんが、下記の点に注意すると良いでしょう。

創業動機に関する質問への回答のポイント

  • 創業への想いを熱く語る
  • 社会的な貢献を動機に入れ込む
  • 話過ぎない

創業に対して、強い動機付けがあることを伝えるために、熱く語る必要があるのですが、かといって、ここでダラダラと話し過ぎるわけにはいきません。一番根拠なしで話しやすいテーマなので、長くなりがちな方が多いのです。

簡潔でありながら、熱意が伝わるように「創業動機」を伝える必要があります。

経営リスク「この事業を経営するにあたって、リスクについてはどうお考えですか?」

経営を成立させるための「障壁」をどのくらい現段階で想定できているのか?

を問う質問です。

経営リスクに関する質問への回答のポイント

  • リスクを多く想定しておく
  • リスクが発生した場合のプランB(代案・対策案)を用意しておく

ことが重要になります。

例えば

man
「この事業を成立させるためには、営業活動で月10件の契約が必要としているが、類似商品がないため、販売目標が未達に終わる可能性があります。そうなった場合に対処できるように、既存商品の代理販売とセットで営業をかけることで、最低限の売上・利益を確保したいと考えております。」

というように

「このようなリスク、想定外の問題が起こる可能性があります。
もし、そうなった場合には、このような対策を考えております。」

というのを、数セット話せる形がベターです。

自己資金「自己資金は、どうやって、どのくらいご用意されましたか?」

自己資金の確認の質問があります。

自己資金額を聞きたいのではなく、自己資金の出所を知りたいのです。

融資担当者としては

自己資金を出す ≒ 経営に対して責任を持つ(本気である)

ことの証明ですので

自己資金は「見せ金」として、誰かから借りてきたもの

では、審査に通せないのです。

通帳のコピーをチェックされますが、「見せ金」チェックのために、根掘り葉掘り聞かれるケースが多いです。

自己資金に関する質問への回答のポイント

ありのまま話すしかありません。

ベストは

「毎月給料から10万円ずつ貯金して、3年で400万円貯めました。」

というわかりやすいものですが

「家族から、返済不要のお金として資金提供してもらった。」

というのでも通用するので、変にごまかさずに回答するしかありません。

競合優位性について「あなたの商品やサービスはどこで競合と差をつけるのですか?」

事業を成功させるためには

競合優位性

がある必要があります。

競合他社とどこで差をつけるのか?

という質問は、事業の成否を決める革新をついてきた質問と言えます。

競合優位性に関する質問への回答のポイント

  • 商品のスペック
  • サービスの質
  • 販売手法
  • 価格
  • 支払いサイト

など、差別化できる要素というのは、実はかなり多いです。

競合他社と比較表を作って、どこで差別化をし、どういう顧客にその競合優位性を評価してもらいたいのか?

比較表などを見せながらで構いませんので、わかりすく説明することが求められます。

「競合優位性はありません。」という回答では、ビジネスを放棄しているのと同じですので、「どこで敵に勝つのか?」を明確にしておく必要があります。

収支「どのような収支を見込んでいますか?」

創業計画書では、年間の収支しか記載しませんが、「月次の収支がどうなっていく想定なのか?」を聞かれる質問です。

1カ月目の売上○○円
2カ月目の売上○○円

ということを聞きたいのではなく、

staff
「どういう根拠のある売上で、いつ損益分岐して、どのくらいの利益が出るのか?」
「継続して、返済できるのか?」

を聞いているのです。

収支に関する質問への回答のポイント

まず売上につながる根拠から話し、年間の収支の推移、見込みについて話します。

「売上は、販売数 × 商品単価で構成されていて、商品単価は競合と比較しても割安の設定にしています。販売数は、前職で同様の商品の営業をしていた時期の実績に、無名の商品であることを加味して、50%で堅く見ている数字です。これで4カ月目に黒字になり、6カ月目以降は、100万円以上の営業利益を安定して出せる計算となっています。」

そのあとに必要経費を入れて、回答します。

「原価は○○、広告宣伝費は△△を見込んでおり、営業利益率は○%となる予定です。競合他社よりも低めの営業利益率で堅めに呼んでいます。」

  • 数字の組み立てに根拠があるかどうか?
  • 数字が頭に入っているかどうか?

が重要になります。

オフィス・店舗「どこで事業を展開するのですか?」

  • 営業場所
  • オフィス

に関する質問も当然あります。

  • どこで営業するのか? → ターゲットや競合も変わってくる
  • オフィスや店舗の大きさ → 家賃、客数や執務できる人数も変わってくる

のです。

オフィス・店舗に関する質問への回答のポイント

ポイントは

  • なぜ、そこを選んだのか?
  • コストはどのくらい発生するのか?
  • 売上に対する影響はどのくらいあるのか?

など、選択理由と収支への影響が中心となります。

事務所や店舗を借りる際には、賃貸借契約書の提出も求められるので、ここでも、ウソをついてはいけないのです、

入金サイト、支払いサイト「どのような取引条件で資金が動くのですか?」

  • 売掛金の入金
  • 買掛金の支払

がどのようになっているのか?を聞く質問です。

業界によって

  • 前金
  • 末締め翌月末支払い
  • 手形で180日後支払い

いろいろなケースがあります。

入金サイト、支払いサイトに関する質問への回答のポイント

  • 主要な売上
  • 主要な支払

のサイトがどうなっているのか?を明確に答える必要があります。

まとめ

創業融資「面談」で気を付けるべきポイントは

  • 身だしなみを整えて臨む
  • 冷静に話す
  • 根拠のない回答は厳禁
  • 自信をもって話す
  • ウソ、虚偽の回答
  • 専門用語は使わない

創業融資「面談」で聞かれる項目には

  • 創業動機「なぜ、この事業を開始されたのですか?」
  • 経営リスク「この事業を経営するにあたって、リスクについてはどうお考えですか?」
  • 競合優位性について「あなたの商品やサービスはどこで競合と差をつけるのですか?」
  • 自己資金「自己資金は、どうやって、どのくらいご用意されましたか?」
  • 収支「どのような収支を見込んでいますか?」
  • オフィス・店舗「どこで事業を展開するのですか?」
  • 入金サイト、支払いサイト「どのような取引条件で資金が動くのですか?」

というものがあります。

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当然、上記以外の質問がくるケースもありますが、融資担当者が「なぜそのことを聞きたいのか?」がわかれば、どのような質問であっても、問題なく答えられると思います。

ポイントは、融資担当者がどういう考えで質問しているのかを推し量ることです。今一度、創業融資の融資審査の基準を抑えておくことをおすすめします。

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資金調達のコンサルティング、資金調達のサポート事業を行っています。銀行融資から、担保融資、ビジネスローン、不動産担保ローン、ファクタリングまで、様々な資金調達方法を紹介し、資金繰りの改善をお手伝いしています。実際に私が経営している会社でも、様々な方法で資金調達を実現させました。