不動産リースバックは、大切なご自宅を売却して、なお住み続けるサービスですから、やってみてトラブルが発生してしまうと、取り返しのつかないものでもあるのです。だからこそ、事前に起こりうるトラブルと対策について理解しておくことをおすすめします。
トラブルケース1.家賃(リース料)が高すぎて、支払えなくなった。
不動産リースバック業者の家賃(リース料)設定と言うのは
「収益性(投資利回り)」
によって決定されます。
不動産リースバック業者の相場では
がベースとなっています。
簡単に言えば
ということです。
物件の査定額が1,200万円の物件の場合
となるのです。
この計算手法は
- 周辺相場を無視した家賃(リース料)設定
- 返済能力を無視した家賃(リース料)設定
ですので
ということが往々にして起こりうるのです。
こうなると退去を求められることになり
ということになってしまうのです。
リバースモーゲージもリースバックも、家賃支払い能力があるのが前提なんだけれども元々家賃支払ってないのに現金がない状態なら、元々カツカツでそこに家賃負担が増えるから立ち行かなくなる。
こういうときやりがちなのが持分分けても適当になって家賃で揉める。そこで持分売ってもトラブルになる。— まゆずみ君 (@NekoMur) December 20, 2018
トラブルへの対策
周辺相場や返済能力を考慮した家賃設定(リース料)をしてくれる不動産リースバック業者を選ぶ
周辺相場や返済能力を考慮してくれる不動産リースバック業者を選ぶと良いでしょう。
おすすめは
上場 | 東証一部上場 |
対応エリア | 全国 |
実績 | 累計20,000戸以上のリノベーション住宅 施工・販売実績 |
査定スピード | 査定依頼から1週間~10日 |
資金化までの日数 | 半月~1カ月前後 |
設定賃料(リース料) | 周辺の家賃相場、お客様の支払可能額を考慮して設定 |
相見積もりで一番家賃(リース料)の安い不動産リースバック業者を選ぶ
家賃(リース料)設定と言うのは、不動産リースバック業者によって異なります。
同じ買取額だとしても、家賃が変わってくるのです。
その上で、一番家賃(リース料)が安い不動産リースバック業者に依頼すれば、このトラブルは回避できる可能性が高まるのです。
トラブルケース2.不動産リースバック業者に売却を勧められた。
前述したように、不動産リースバック業者は
物件を査定して、適切な家賃(リース料)設定で貸し出すことで、総合的な収益性で審査を通します。
年率10.0%の投資収益性
で、見積もった家賃(リース料)を提示したら、顧客から「これでは払えない」と言われたという場合は
不動産リースバック業者は、不動産業者でもあるので、通常の不動産売却もできるのです。
住み続けるサービスとして、不動産リースバック業者に依頼したのにも関わらず
「市場価格で売った方が、1.3倍にはなりますから。」
と、不動産リースバック業者に通常の売却を勧められるのでは、本末転倒です。
トラブルへの対策
複数の不動産リースバック業者に依頼する
1社だけの不動産リースバック業者だと
- その言い分が正しいのかどうか?
- その見積もりが正しいのかどうか?
判断することができません。
トラブルケース3.退去を求められ、住み続けられなくなった。
不動産リースバックというのは
2年、3年の「定期賃貸借」の契約がほとんどです。
通常の「賃貸借契約」の場合
なのですが
「定期賃貸借」の場合
(ただし、双方合意による再契約をする事で、 そのまま住み続けることは可能)
という契約内容になっているのです。
不動産リースバック業者は、はじめから期限付きの「定期賃貸借」を想定しているのです。
- 不動産リースバック業者の業績が悪化した。
- 不動産リースバック業者が倒産した。
- 不動産リースバック業者の都合で売却が必要になった。
- 不動産リースバック業者が物件をほかの業者に売却してしまった。
・・
などの理由が発生した場合に
ということが、起こりうる可能性があるのです。
老後資金に自宅活用「リースバック」https://t.co/HBbo9P7KQP
リースバックの契約は3年、5年などの期限がある「定期賃貸借」が多く、住み続けられる保証はない。不動産会社の事情で契約が更新されないことがあり得る。契約更新できても、おおむね十数年たつと累計支払い家賃が買い取り価格を上回る…— 弁護士 千綿 俊一郎 (@s_chiwata) April 21, 2018
トラブルへの対策
経営基盤が大きい企業の不動産リースバックを利用する
不動産リースバック業者の経営的な問題で、住済み続けられなくなるトラブルを回避するためには
上場企業の不動産リースバック業者がおすすめです。
上場企業であれば
- 倒産しにくい
- 強引な退去を求めると社会問題になる
ため、不動産リースバックが「定期賃貸借」であったとしても、当初の契約通りに長年住み続けられる可能性が高まるのです。
トラブルケース4.予定通りに買戻しができなくなった。
不動産リースバックを利用する方の多くの方が
という意向をもって、不動産リースバックを利用するのです。
しかし、不動産リースバック業界の現状では
と、不動産リースバック業者の手数料分・諸費用分が上乗せされた買戻し価格設定になっていることが少なくありません。
前述したような
- 周辺相場よりも割高な家賃(リース料)設定
- 売却額よりも割高な買戻し価格設定
ですと、なかなか貯金もできず、予定通りの買戻しができないのです。
トラブルへの対策
契約時に買戻し価格を安く設定してくれる不動産リースバック業者を見つける
不動産リースバック業者の中には
利用者の事情を勘案してくれて、買戻し価格を売却額よりも安く設定してくれる業者もあります。
買戻し価格も、同様に複数の不動産リースバック業者から相見積もりを取って、一番安い価格を設定する不動産リースバック業者に依頼すべきなのです。
トラブルケース5.相続人である子や孫、兄弟姉妹とのトラブルが発生する
不動産リースバックのメリットの一つに
誰にも知られずに売却できる
という点があります。
売却後も、自宅に住み続けているのですから、不動産の登記簿を見ない限りは、譲渡した事実を知ることはできません。
これは、相続人である子や孫、兄弟姉妹であっても、同様なのです。
住宅ローンまだあるのかなと思って登記簿を調べたら、実家が実は持ち家ではなかった(住宅ローン返済滞り任意売却→リースバックで賃貸して住んでるんだと思う)
管轄の法務局に電話して住所伝えればすぐ番号教えてもらえる→ネットで調べれば数百円でわかるので絶対事前に調べといた方がいい。
— にょろん (@mqMySxeIFVUTxMl) August 18, 2019
相続人である子や孫、兄弟姉妹は
と、あてにしている方も少なくありません。
それが、気付いたら
と知ることも起こりうるのです。
トラブルへの対策
できる限り、家族にも情報を共有する
ご自分の所有している自宅を売却するのですから
「子供たちに相談したら反対される。」
と考える方も多いと思いますが、後々、その事実が発覚して、家族の仲が壊れてしまうのであれば、そちらの方が大きな問題です。
事前に
- こういう事情で不動産リースバックを考えている
- この金額で買戻しができる
などの情報を相続人には、共有しておくことをおすすめします。
万が一、ご自分で買い戻し金額を集められなくても、事前に共有しておけb、子供や孫が資金を協力してくれる可能性もあります。
嫁の実家から借りた数千万円を返せなくなって自宅を召し上げられてリースバックで20年以上家賃を払っている間に相続が起きて嫁に所有権が移っていた家庭の長男と焼き肉を食べてきました。父親は墓がないらしく「俺が死んだら灰は淀川に流してくれ。」と言っているそうです。焼き肉すごく美味しい。
— あくのふどうさん (@yellowsheep) May 18, 2019
そのほかの起こりうるトラブル
- 「定期賃貸借」の契約を更新するタイミングで、家賃を値上げされた。
- 「買い戻し」に応じてくれない
不動産リースバックのトラブルを回避するためにすべき行動
不動産リースバックは、いろいろなトラブルが想定されます。
- トラブルケース1.家賃(リース料)が高すぎて、支払えなくなった。
- トラブルケース2.不動産リースバック業者に売却を勧められた。
- トラブルケース3.退去を求められ、住み続けられなくなった
- トラブルケース4.予定通りに買戻しができなくなった。
- トラブルケース5.相続人である子や孫、兄弟姉妹とのトラブルが発生する
これらの問題が発生する要因というのは
- 安すぎる買取額
- 高すぎる家賃(リース料)設定
- 買い戻しに関する契約条件の内容
- 利用者の不動産リースバックに関する知識不足
- 利用者と業者、関係者とのコミュニケーション不足
が引き起こすものです。
これらのトラブルを回避するために重要な方法は
です。
不動産リースバック業者ごとに「良し悪し」はあるのですが
1社だけと話していると「その業者が話すことが正しいこと」と認識してしまいがちなのです。
3社と話しておけば「3社の業者の担当者の意見、買取額、家賃(リース料)、買戻し条件」を比較することができるので、比較することで
- 不動産リースバックに対する知識が得られる
- 優良な不動産リースバック業者を見つけられる
- 良い条件(高い買取額、安い家賃、適正な買戻し条件)の不動産リースバック業者を見つけられる
ため、トラブルを回避できる可能性は、格段に高まるのです。
「不動産リースバック業者とトラブルになった。」
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