事業承継・M&A補助金の4つの枠|補助上限150万円〜2,000万円と、15次公募の採択338/551件

事業承継・M&A補助金の枠は4つで、事業承継促進枠800〜1,000万円、専門家活用枠の買い手支援類型が最大2,000万円、PMI推進枠が150万円と800〜1,000万円、15次公募の採択が551件中338件であることを並べたアイキャッチ画像

事業承継やM&Aを考え始めると、専門家の費用がどこまで出るのかが気になります。事業承継・M&A補助金は、その費用と、承継をきっかけにした設備投資の両方を対象にした制度です。ただし「上限いくら」の答えは1つではありません。枠が4つあり、さらに枠の中で類型が分かれ、補助率も上限額もそれぞれ違います。中小企業庁と事務局が公表している十五次公募の内容で、どの枠がどこまで出すのかを並べます。

先に結論
  • 枠は事業承継促進枠・専門家活用枠・PMI推進枠・廃業/再チャレンジ枠の4つ。補助上限は150万円から2,000万円まで開きます。
  • 設備投資を伴う承継なら事業承継促進枠(補助率1/2・2/3、上限800万〜1,000万円)。
  • M&Aの専門家費用なら専門家活用枠。買い手支援類型は100億企業要件を満たす場合に上限2,000万円まで上がります。
  • 15次公募の採択は551件の申請に対して338件(2026年9月11日に事務局が公表)。
  • 申請はJグランツ(電子申請)のみ。GビズIDプライムの取得に2〜3週間かかると中小企業庁が案内しています。

この補助金が対象にしているのは「引き継ぐための費用」

事務局は制度の目的を、中小企業・小規模事業者等が事業承継やM&Aに際して行う設備投資等や、事業承継・事業再編および事業統合に伴う経営資源の引継ぎ、または引継ぎ後の経営統合に係る経費の一部を補助することで、事業承継・事業再編および事業統合を促進し、日本経済の活性化を図ることと説明しています。

ここで押さえたいのは、対象が「承継そのもの」ではなく「承継に伴って発生する費用」だという点です。株式の買取代金が出るわけではありません。出るのは、承継を機に入れる設備の費用や、M&Aで使うファイナンシャルアドバイザー(FA)・仲介・デューデリジェンス(DD)といった専門家の費用です。

中小企業庁の事業承継・M&A補助金 十五次公募の公募要領公表ページの画面キャプチャ。事業承継促進枠・専門家活用枠・PMI推進枠・廃業再チャレンジ枠それぞれの概要と補助率、補助上限が並んでいる
出典:中小企業庁「中小企業生産性革命推進事業『事業承継・M&A補助金』(十五次公募)の公募要領を公表します」

枠は4つ。まず自分がどこに立っているかを決める

4つの枠は、対象になる場面がはっきり分かれています。どの枠で申請するかを決めないと、補助率も上限額も定まりません。

4つの枠の対象と補助率・補助上限(十五次公募の公表値)
枠 対象になる場面 補助率 補助上限
事業承継促進枠 5年以内に親族内承継または従業員承継を予定している者の設備投資等 1/2・2/3(小規模事業者に該当する場合は2/3) 800万円〜1,000万円
専門家活用枠 M&Aで経営資源を引き継ぐ/引き継がせる際の専門家費用 類型により1/3・1/2・2/3 450万円〜2,000万円
PMI推進枠 M&A後の経営統合・事業統合の取り組み 1/2・2/3(小規模事業者に該当する場合は2/3) 150万円/800万円〜1,000万円
廃業・再チャレンジ枠 承継・M&Aに伴い既存事業を廃業し、新たな取り組みに挑戦する場合 2/3または1/2 300万円(併用申請は150万円または300万円)

廃業・再チャレンジ枠だけは性格が違い、事業承継促進枠・専門家活用枠・PMI推進枠と併用して申請できます。併用する場合の補助率は、併用する枠の事業費の補助率に従うとされています。

事業承継促進枠:5年以内の承継予定が前提

事業承継促進枠の対象は、5年以内に親族内承継または従業員承継を予定している者です。補助対象経費として挙げられているのは、設備投資費用と店舗・事務所の改築工事費用などです。つまり「代替わりのタイミングで生産性を上げる投資をする」場面に当てた枠です。

補助率は1/2が基本で、中小企業者等のうち小規模事業者に該当する場合は2/3になります。補助上限は800万円で、一定の賃上げを実施する場合に1,000万円へ引き上げられます。賃上げを条件に上限が動く設計は、ほかの中小企業向け補助金にも共通して入っています。賃上げ要件の中身と未達のときの扱いは補助金の賃上げ要件と未達時の返還で整理しました。

専門家活用枠:3つの類型で上限が450万円から2,000万円まで動く

M&Aの費用を見てもらう枠です。補助対象経費として、FAや仲介に係る費用、デューデリジェンス、セカンド・オピニオン、表明保証保険料などが挙げられています。ただしFA・仲介費用については、M&A支援機関登録制度に登録された事業者によるものに限るという条件が付いています。依頼先を決める前に登録の有無を確かめる必要があります。

専門家活用枠の類型別の補助率と補助上限
類型 補助率 補助上限 注記
買い手支援類型 1/3・1/2・2/3 600万〜800万円、2,000万円 100億企業要件を満たす場合は1,000万円以下の部分が1/2、1,000万円超の部分が1/3。上限2,000万円は100億企業要件を満たす場合
売り手支援類型 1/2・2/3 600万〜800万円 2/3になるのは、赤字または営業利益率の低下(物価高影響等)のいずれかに該当する場合
小規模売り手支援類型 2/3 450万円 補助対象事業者は小規模事業者等に限る

買い手支援類型と売り手支援類型の「600万〜800万円」という書き方には理由があります。公表資料では、600万円を補助上限額としたうえで、デューデリジェンス費用を申請する場合に200万円を加算して800万円を上限とする、と説明されています。DDを外注するかどうかで、上限が200万円動くということです。

小規模売り手支援類型は15次公募から新設された類型で、事務局は概要のチラシとガイドブックを公開しています。16次公募でも2026年9月11日にチラシとガイドブックが掲載されました。

PMI推進枠:統合そのものにかかる費用を見る

M&Aは成約して終わりではありません。PMI推進枠は、M&Aに伴って経営資源を譲り受ける予定の中小企業等が行うPMI(買収後の統合)の取り組みを対象にしています。補助対象経費は設備費、外注費、委託費などです。

PMI推進枠の2類型
類型 補助率 補助上限
PMI専門家活用類型 1/2 150万円
事業統合投資類型 1/2・2/3(小規模事業者に該当する場合は2/3) 800万円〜1,000万円(一定の賃上げを実施する場合に800万円から1,000万円へ引き上げ)

専門家に見てもらうだけなら150万円、統合に伴う投資まで行うなら800万〜1,000万円という切り分けです。設備投資を伴う点では事業承継促進枠と似ていますが、対象になる場面がM&A後の統合であるところが違います。

廃業・再チャレンジ枠:やめる費用も対象になる

承継やM&Aに伴って既存の事業を廃業し、新しい取り組みに挑戦する場合の費用を対象にした枠です。補助対象経費として、廃業支援費、在庫廃棄費、解体費、土壌汚染調査費などが挙げられています。

再チャレンジの主体が誰になるかも決められています。法人の場合は株主、個人事業主の場合は個人事業主本人です。補助上限は単独申請で300万円、併用申請の場合は150万円または300万円で、事業承継促進枠・専門家活用枠(小規模売り手支援類型を除く)・PMI推進枠と併用するときが300万円、専門家活用枠の小規模売り手支援類型と併用するときが150万円とされています。

「小規模事業者に該当する場合」は何人までか

事業承継促進枠とPMI推進枠の事業統合投資類型は、中小企業者等のうち小規模事業者に該当する場合に補助率が2/3になります。この「小規模」という線は、中小企業基本法2条5項が引いています。同項は小規模企業者を、おおむね常時使用する従業員の数が20人(商業またはサービス業に属する事業を主たる事業として営む者については5人)以下の事業者と定めています。

そもそも中小企業者に当たるかどうかも、同条1項が業種ごとに資本金と従業員数で定めています。業種によって線が違うため、自社がどの号に当たるかを先に確かめないと、補助率の話にたどり着けません。

中小企業基本法2条が定める中小企業者の範囲(1項)と小規模企業者(5項)
業種 資本金または出資の総額 常時使用する従業員数 小規模企業者の線(5項)
製造業・建設業・運輸業その他 3億円以下 300人以下 20人以下
卸売業 1億円以下 100人以下 20人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下 5人以下
小売業 5,000万円以下 50人以下 5人以下

資本金か従業員数のいずれかを満たせば中小企業者に当たる書き方になっています。一方の小規模企業者は従業員数だけで決まり、商業またはサービス業では5人が線です。補助率が1/2と2/3のどちらになるかで、同じ800万円の事業でも自己負担は266万円ほど違ってきます。

対象になる経費と、ならない経費の境目

枠ごとに補助対象経費として挙げられているものを並べると、どこまでが「引き継ぐための費用」として見てもらえるのかが見えてきます。

枠ごとに公表されている補助対象経費の例
枠 公表されている補助対象経費の例
事業承継促進枠 設備投資費用、店舗・事務所の改築工事費用 等
専門家活用枠 ファイナンシャルアドバイザー(FA)や仲介に係る費用、デュー・ディリジェンス(DD)、セカンド・オピニオン、表明保証保険料 等
PMI推進枠 設備費、外注費、委託費 等
廃業・再チャレンジ枠 廃業支援費、在庫廃棄費、解体費、土壌汚染調査費 等

専門家活用枠に表明保証保険料が入っているのは、この制度の特徴です。M&Aの契約で買い手が負うリスクを保険で移す費用まで対象に含めています。一方で、どの枠にも株式や事業の取得代金そのものは挙がっていません。買収の資金は自前で用意し、その周辺の費用を軽くする制度だと読むのが実際に近いところです。

なお、経費として認められるかどうかは公募回ごとの公募要領で決まります。ここに挙げたのは中小企業庁が十五次公募の案内で示した例で、細目や上限、証拠書類の要件は要領本文にあります。

15次公募の採択は551件中338件

事務局は2026年9月11日に15次公募の採択者を公表しました。枠ごとの内訳まで出ているため、どの枠に申請が集まっているかが分かります。

事業承継・M&A補助金の公式サイトの画面キャプチャ。2026年9月11日のお知らせとして15次公募の採択者決定が掲載され、申請件数551件と採択件数338件の枠別内訳が並んでいる
出典:事業承継・M&A補助金 公式サイト(事務局)
15次公募の申請件数と採択件数(2026年9月11日公表)
枠 申請件数 採択件数
事業承継促進枠 190件 115件
専門家活用枠 312件 194件
PMI推進枠 47件 28件
廃業・再チャレンジ枠 2件 1件
合計 551件 338件

申請の半分以上が専門家活用枠に集まっています。公表されているのは件数だけで、採択の理由や不採択の理由は示されていません。件数の比から採択のしやすさを読み取ることはできますが、次回も同じ比率になるとは限りません。

申請はJグランツのみ。GビズIDの取得に2〜3週間

中小企業庁は、本補助金の申請は電子申請(Jグランツ)のみでの受付になると明記しています。そしてJグランツの申請には事前にGビズIDプライムアカウントの取得が必要で、アカウントの取得には2〜3週間程度が必要となるため、公募締め切りに余裕をもって手続きを実施するよう案内しています。

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GビズIDプライムを取る取得に2〜3週間。ここが最初のボトルネックになります。事前に取っておくものは補助金の加点と申請前に取っておくものにまとめました。

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枠と類型を決める設備投資か、専門家費用か、統合後の取り組みか。枠が決まらないと補助率も上限も決まりません。

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依頼先の登録を確かめる専門家活用枠のFA・仲介費用は、M&A支援機関登録制度に登録された事業者によるものに限られます。

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公募期間内にJグランツから申請する十五次公募の公募申請受付期間は2026年6月19日から7月24日17:00(予定)でした。回ごとに期間が変わります。

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採択後に交付申請を出す採択は入金ではありません。交付申請を経て交付決定が出るまで、発注してはいけない期間があります。詳しくは補助金の採択後に注意することを参照してください。

16次公募はすでに公募要領が出ている

事務局は2026年9月4日に16次公募の公募要領を開示し、専用のWebサイトを開設しました。同じ日に事業承継促進枠とPMI推進枠の概要チラシが、9月11日には専門家活用枠の小規模売り手支援類型の概要チラシとガイドブックが掲載されています。また、16次公募の説明会が2026年10月9日に開催され、申し込みは9月9日から10月7日17時までと案内されています。

公募回ごとに、補助率や上限額、対象となる類型が変わることがあります。この記事に並べた数字は十五次公募について中小企業庁が公表した内容です。実際に申請する回の公募要領を、事務局のダウンロードページで確認してください。

不正受給には拘禁刑がある

事務局は16次公募のページで、不正受給に対する注意喚起を出しています。虚偽の申請による不正受給、補助金の目的外利用、補助金受給額を不当に釣り上げて関係者へ報酬を配賦するといった行為が判明した場合、交付規程に基づいて交付決定が取り消されるだけでなく、交付済みであれば加算金を課したうえで返還を求めるとしています。

事業承継・M&A補助金の16次公募ページの画面キャプチャ。補助金の不正受給に関する注意喚起として、交付決定取消と加算金を課した返還、補助金適正化法29条に基づく罰則が記載されている
出典:事業承継・M&A補助金 公式サイト 16次公募TOP

根拠として挙げられているのが補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律です。同法29条1項は、偽りその他不正の手段により補助金等の交付を受けた者を、5年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金に処し、またはこれを併科すると定めています。19条は、返還を命じられたときに受領の日から納付の日までの日数に応じて年10.95%の加算金を納めることも定めています。

「補助金が必ず取れる」「受給額を上げられる」と持ちかける業者には注意が要ります。補助金は申請すれば受け取れる制度ではなく、15次公募でも551件の申請のうち採択は338件でした。受給額を不当に釣り上げる行為は、事務局が名指しで不正の例として挙げています。

採択されても、お金が入るのは事業が終わったあと

この補助金も精算払いです。採択の通知を受けたあとに交付申請を出し、交付決定が出てから事業を始めます。事務局が15次公募について、採択者の決定と交付申請受付の開始を同じ2026年9月11日に告知しているのは、この順番があるためです。

順番を飛ばすと、支出そのものが補助の対象から外れます。交付決定より前に契約や発注をしてしまった費用は対象外になるのが原則で、M&Aのように相手のある取引では、契約の時期と交付決定の時期が前後しやすくなります。専門家への依頼をいつ始めるかは、公募回の日程と一緒に決めることになります。

実際に手元から出ていく金額も見積もっておきます。補助率1/2なら事業費の半分、2/3でも3分の1は自己負担です。加えて、補助される分もいったん立て替えます。立替期間の考え方とつなぎ資金は補助金の採択後に注意することで扱っています。

なお、買い手支援類型の上限が2,000万円まで上がる「100億企業要件」は、売上高100億円を目指す企業向けの枠組みに連動したものです。同じ考え方は中小企業成長加速化補助金にも入っており、そちらは100億宣言そのものが申請の前提になっています。要件の細目は申請する回の公募要領で確認してください。

ほかの補助金とどう選び分けるか

事業承継・M&A補助金は「承継やM&Aがある」という場面に紐づいた制度です。承継の予定がないなら、別の制度のほうが当てはまります。

場面から見た制度の選び分け
いまの状況 見る制度
5年以内に承継する予定がある 事業承継・M&A補助金 事業承継促進枠
M&Aの専門家費用を抑えたい 事業承継・M&A補助金 専門家活用枠
販路開拓に取り組みたい 小規模事業者持続化補助金
ソフトウェアやAIを入れたい デジタル化・AI導入補助金
人手不足を機械で埋めたい 省力化投資補助金
新しい事業に進出したい 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金
売上100億円を目指している 中小企業成長加速化補助金
補助率と上限を横に並べる

制度ごとの補助率・上限額・直近の受付期間は中小企業向け補助金5制度の比較にまとめています。

制度の探し方から見る

補助金と助成金の違い、公式サイトでの探し方は補助金・助成金を探すから入れます。

賃上げ要件を先に読む

上限が上がる代わりに未達のときの返還が付いてきます。賃上げ要件と未達時の返還で確認できます。

資金繰りの穴を計算する

補助金は精算払いです。立て替える期間と金額の考え方は採択後に注意することで扱っています。

よくある質問

個人事業主でも申請できますか

専門家活用枠と廃業・再チャレンジ枠の説明には、中小企業・小規模事業者(個人事業主を含む。)と明記されています。廃業・再チャレンジ枠では、再チャレンジの主体が個人事業主の場合は本人になるとされています。

補助率が1/2と2/3でいくら変わりますか

事業費800万円で補助上限に届く場合、1/2なら補助額400万円で自己負担400万円、2/3なら補助額約533万円で自己負担約267万円です。小規模事業者に当たるかどうかで130万円以上の差が出ます。

株式の買取代金は補助されますか

公表されている補助対象経費に株式の取得費用は挙がっていません。専門家活用枠の対象は、FAや仲介に係る費用、デューデリジェンス、セカンド・オピニオン、表明保証保険料などです。

仲介会社はどこでもよいのですか

専門家活用枠のFA・仲介費用は、M&A支援機関登録制度に登録されたファイナンシャルアドバイザーまたはM&A仲介業者によるものに限ると明記されています。依頼前に登録の有無を確かめてください。

複数の枠を同時に申請できますか

廃業・再チャレンジ枠は、事業承継促進枠・専門家活用枠・PMI推進枠と併用して申請できるとされています。併用時の補助率は併用する枠の事業費の補助率に従い、補助上限は併用先によって150万円または300万円になります。

採択されれば入金されますか

採択と入金は別です。採択のあとに交付申請があり、交付決定を受けてから事業を始めます。事務局は15次公募について、2026年9月11日に採択者決定と交付申請受付の開始を同日に告知しています。

次の公募はいつですか

16次公募の公募要領は2026年9月4日に開示されています。説明会は2026年10月9日に開催予定で、申し込みは9月9日から10月7日17時までと案内されています。申請期間は事務局の公募回ページで確認してください。

賃上げをしないと上限は上がりませんか

事業承継促進枠とPMI推進枠の事業統合投資類型は、一定の賃上げを実施する場合に補助上限が800万円から1,000万円へ引き上げられるとされています。賃上げをしない場合の上限は800万円です。

最後に、この制度が向いていない場面も書いておきます。承継の予定がまだ漠然としている段階、相手が決まっていないM&A、設備を入れる計画がない統合。いずれも補助対象経費に結びつきにくく、申請の段階で説明が苦しくなります。逆に、承継の時期と設備の中身、あるいは依頼する専門家と費用の見込みが具体化しているなら、枠を選んで申請する意味が出てきます。

まとめ

事業承継・M&A補助金は、承継やM&Aに伴って出ていく費用を対象にした制度です。枠は4つあり、設備投資なら事業承継促進枠で800万〜1,000万円、M&Aの専門家費用なら専門家活用枠で450万〜2,000万円、統合後の取り組みならPMI推進枠で150万円または800万〜1,000万円、廃業を伴うなら廃業・再チャレンジ枠で300万円までという構成です。15次公募の採択は551件中338件で、申請の半分以上が専門家活用枠に集まっていました。申請はJグランツのみ、GビズIDプライムの取得に2〜3週間。まず自分がどの枠に立っているかを決め、そのうえで申請する回の公募要領を読むのが最短の順番です。

参照した公表資料・条文